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2020年8月24日月曜日

風見しんごさんの手記

そんなこんなで
コロナ騒動の中

歯は折れるわ
足は怪我するわ
免停は食らうわ

個人的に良い事がありません。

ただ、幸い
コロナの感染はしておらず
乗り切っています。

私は、無宗教者ですが
歳を重ねるにつれ
自分の身に起こる出来事は
必ず「因果」があるのではないかと
強く思うようになっています。

例えば、免停。
今回、因果を感じた3つの事象があったんです。

まず一つ目。

講習で初めて知ったのですが
「運転中の携帯電話使用」が
厳罰化されているというもの。

今、運転中に携帯電話を使用すると
3点減点の罰金18000円なんですって!

また、携帯電話使用により
交通事故を起こした場合は
否応なしに6点減点。
そして1年以下の懲役または30万円以下の罰金。

そんな事態になっているとは
全く知りませんでした。

我々は、車によく乗る仕事で
電話を良く受ける仕事です。
携帯ホルダーにスマホに設置し
運転中、スピーカーにして
良く会話をしています。

なんと、それも違反なんですって!
「画面を注視したら、それだけで違反!」

つまり、手に持っていなくても
スマホを注視していたら
危険運転とされ違反となります。

手に持っていなかったら違反じゃないと
高をくくっていた私。
驚きました。

もっと驚いたのは・・・
「カーナビを注視しても違反!」
なのだそうです。

因果を感じた二つ目の出来事は

お盆休み中・・・
子供達と楽しく過ごしました。
1年分遊んだというほど
朝から晩まで、我が子と遊び倒しました。

そんな日々の夜・・・
突拍子もなく、とても嫌な夢を見ました。

私が、車で人を轢いてしまい
その車の下敷きになった人を
一生懸命救出しようとしているもの。

普段、私・・・
あまり、夢を見ません。
見たとしても、起きた直後に忘れてしまいます。
それだけ、おぼろげなのですが

この夢は、あまりにもリアルで
あまりにも鮮明で
早朝4時頃、驚いて起きるほどのモノでした。

何の前触れも無いのです。
事前意識も無く
潜在的な意識もない。
そんな状態で、絶対に見ない夢です。

自分自身・・・
なんでこんなに楽しい日々に見たんだ?
あまりにも気持ち悪く
考え込んでしまいました。

因果を感じた三つ目は
お盆休みの最終日に受けた
免許講習での出来事。

とても眠かった2日間の講習の中
「ルールとマナー」という本が配られました。
この本を元に講習が進められていくのですが
講義のあいだ、法規がビッシリ書いてある
128ページの本は全く開かず
とにかく眠気と戦っていた私。

でも、ボーっとしながら
「やっている感」を出すため
何気なくめくった1ページ目の記事に

目を奪われ、心を持っていかれました。
(以下、転載。)

「交通事故なんて無くなればいいのに・・・・・・」
(俳優 風見しんご)

ガタン、ガタンとけたたましい音を立てながら
えみるを乗せたストレッチャーと
ともに
僕たち夫婦は
転がるように救急車へ乗り込んだ。

えみるは
うっすらと目を開け
ていたが
その瞳は血で真っ赤だった。

えみるは僕たちにとって
かけがえのない大事な娘だ。

11歳になる誕生日の1ヵ月

通学途中
青信号の横断歩道を渡っているとき
通行禁止のはずのスクールゾー
ンから
とび出してきたトラックに轢かれ
その下敷きとなった。

僕たちがかけつけたとき
えみるはまだトラックの下だった。

後輪の間から
真逆に
折れてひしゃげた足が見えていた。

僕は必死でトラックを持ち上げようとした。
妻はエンジンがかかったままのトラッ
クの
下にとび込んで
我が娘を救い出そうとしていた。

「すぐに助けてやるからな!」
「がん
ばれ、えみる!がんばれ!」

もしこの世にも地獄があるのならば
今この現場がまさにそうだと感じた。

トラックの下から出てきたえみるは
ものすごく壊されていた。
頭も、頬も、胸も腰
も足も・・・・・・
みんな壊れていた。

けれどえみるはまだ、生きていた。

救急車の中でも
運び込まれたICUの中でも
潰された小さな体で
それでも懸命に生きようとしていた。

最後の最期まで
僕たち夫婦
の子供であり続けようと
がんばってくれた。

えみるは死にたくなんてなかったんだ。

ずーっと、ずーっと一緒にいたかった。

そのとき僕は心から神様に願った。
「代わりに私の命を差し上げます。」
「だからどうかあの子の命だけは。」
「僕の命ではダメ
ですか?」

1時間半後・・・・・
えみるはたったひとりで
天国へと旅立った。

えみるの棺は
それは小
さなもので
その中に
硬くて軽くなったえみるが
納められ蓋が
閉じられたとき

僕た
ち家族の心は潰され砕け散った。

あの日、いつもの笑顔で
「いってきまーす。」
の言葉を残して
えみるは突然この
世から消えた。

救急車の中で
最後に見つめた
あの真っ赤に染まった瞳

ぎゅっと握りしめた
まだ柔
らかかった手の温もり

一生忘れることはない。

そして思う。
なぜ、えみるが死なな
ければいけなかったのか?
こんな犠牲がこれからもまだまだ続くのか?

一瞬でズタズタに引き裂かれた
えみるのランドセルから
「交通事故なんてなくな
ればいいのに・・・」
そんな声が聞こえてくる気がして
なりません。

講習中・・・
講義そっちのけで、泣いてしまいました。
読み終わった後
事前に見た夢と重なり
鳥肌が、家に帰るまで止まりませんでした。

この一文のページをめくったのは
奇跡的です。
だって、手記はこの1ページだけなんです。
他は、法規の説明だけ。
本の真ん中でもないし、割れ目でも切れ目でもない。

こんな事ってありますか?

帰りの電車の中で
鳥肌をさすりながら、こんなことを考えました。

もしかしたら・・・
数日前に見た夢は
もう一つの自分だったのではないか?

もし、このスピード違反で捕まっていなかったら
免停期間中に夢と同じ
事故を起こしていたのではないか?

この60日の免停が
私を助けてくれたのかな?

馬鹿みたいな話ですが
真剣にそう思っている私です。

悪いことが起きているようで
実は最悪の事態を
それらが回避してくれていたとしたら
物凄い「因果律」です。

スピード違反ダメですね。
猛反省。


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