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2018年4月29日日曜日

外壁の色決め

昨日のつづきです。

さて、雪ノ下のA棟。
左官の仕上げとなります。

左官は、藤沢市の飛鳥工業さん。

これが数週間前の姿。



外壁面を黒紙(アスファルトフェルト)で覆い
サッシ回りや配管回りに防水処理を行い
その上からラス網を取り付けた状態です。

その上から、モルタルを下塗りし・・・
すぐにファイバーネットを練り込んでいきます。
そこで一日乾燥させて、再度モルタルで中塗りします。

下記写真が中塗りが終わったところ。




この中塗りをしっかり乾燥させた後・・・
仕上げ材の塗料を使い、上塗り(薄塗)を施します。

ここで、色を選んでおかなければなりません。

この色。
左官仕上げの場合、物凄く難しいです。

本物件は、エスケー化研「ベルアート」を塗ることで決定しています。
しかし、ベルアートの色見本帳は、色幅が少ない。


本物件は、しろっぽくしたいのですが・・・
真っ白は視覚的にキツイので絶対に選びません。

ただ、色見本の乳白色やベージュの入った白色は
白に黄色を混ぜるため、色見本より黄色に仕上がるケースが多く
実際に塗ってみると、派手になります。

この色見本中、真っ白ではないシロで一番白に近いのは・・・
AC-1002となるのですが・・・
この色は、黄色く仕上がります。
AC-1035は若干、青っぽい。

さて、困った。
この色のほか、日塗工のペンキ色見本からもチョイスが可能ですが
ペンキの色見本から左官仕上げの色を選ぶのはかなり難しい。
いちいちカットサンプルをメーカーから取り寄せても
実際、大きな面積に塗ると全然違ったりします。

よって、ここでモノを言うのは経験しかありません。

そこで、飛鳥工業の早川さんに無理を言って・・・
アイカ工業のジョリパット色見本帳「カラーキューブ」の中から
T1008をチョイスし
それと同じ色をエスケー化研さんに作ってもらうことになりました。

一昨日、モルタルの上にこの色を上塗りし・・・
その塗料に骨材を混ぜ込み、仕上げ塗となります。

塗り方は、菊水化学工業株式会社のグラナダのカタログ記載の
「ルシアワルツ」となりました。

色を「ジョリパット」で選び
塗料は「ベルアート」にして
塗り方は「グラナダ」から選ぶ

もう、何が何だかわかりませんね(苦笑)

ちなみに皆、アクリル系の仕上げ材となります。
ネット上では「どれが一番すぐれているか」などと論争がありますが
個人的にさほど変わらないように思います。
ジョリパットは、粘り気が多い。
グラナダはサラっとしていて
そのあいだのベルアートという感じ。

私は、ベルアートが好みです。

さて、薄塗をした外壁に、骨材を入れた仕上げ材を塗っていきます。


まず、金鏝で仕上げ材を厚く塗っていきます。


その塗った後をすぐ・・・
木鏝で撫でて模様をつけていきます。


木鏝で模様を施した後、再度金鏝で抑えていきます。
つまり、仕上げ塗は・・・
同じ個所に3回も鏝を通すこととなるのです。

よって、飛鳥工業さんの左官工程は・・・
①下塗り
②ファイバーメッシュ塗り込み
③中塗り
④上塗り
⑤仕上げ材塗り込み
⑥木鏝荒らし
⑦金鏝抑え

の「7」工程となります。
これとは別途で
①紙張り
②ラス張り
③養生(テーピング・養生シート)
④養生バラし

があります。
大変な作業です。

早川さんいわく「養生が一番大変」とのこと。

養生を甘くすると、サッシや板や板金を汚すこととなります。
板などを汚してしまったら、取り返しがつかないので
こんな板場が多い家は、より一層大変といえます。

おかげさまで、昨日、仕上がりました!!!


わかりますかね?
この、微妙な色合い。


真っ白でもない、ベージュでもない・・・、白!!


淡いクリーム色なのだけれど、黄色が出ていない「ナチュラル」な色。
大成功となりました。(^^)

鏝で3回も抑えた外壁なので、なんとも厚みがあります。

建売住宅の場合・・・
モルタルの家は、殆どが「リシン吹き付け」です。
その場合、モルタルの上からガンで1回吹き付けるだけです。

たまに「洋物漆喰」を塗っているビルダーもいますが
モルタルを下塗りは1回だけ。
中塗りを省き、その上に仕上げ塗を1回で終わりです。

素人には解りません。
塗った後だと、プロが見ても何度塗りかは解りません。
でも見る人が見れば・・・
「この家は違うね!」と思っていただけるでしょう!

明日は、手前のB棟が仕上がります。
ちなみにB棟は、同じ色を違う塗り方で仕上げます。

明日、写真を撮ってきて、このブログでご紹介します。
ご期待ください。(^^)

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