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2023年2月12日日曜日

目的と目標の混同

最近・・・
「辞める」というワードが
日本社会で
とても軽くなっているように
強く感じます。

全ての出来事において
「諦める」「断念」「妥協」
という言葉が
毎日のように耳に入って来ます。

特に仕事に対しては
テレビやユーチューブで
朝から晩まで

リクルートエージェント
リクルートダイレクトスカウト
デューダ
ビズリーチ
インディード
マイナビ
リクナビ
エンテン
パソナキャリア
etc

上記企業が
呪文のように「転職」の二文字を
コマーシャルで流し続け
「仕事を辞めろ!」と
マスコミ総出て
国民を洗脳するかのよう。

日本を代表する俳優陣に
「転職すれば人生が変わる」
と画面越しに
毎日毎日
目を合わせて言われると
自営業者の私でさえ
今の仕事を捨てて
転職したくなるぐらいです。(^^;)

現在・・・
テレビCM数は、リクルートが
ダントツ1位なんですって。

このインフレの中
資材高騰で
中小企業が苦労し続け
不景気の真っ只中
原価が掛からない
他社が育てた「人」を
売り物とする転職サイト運営会社だけが
CMを打ちまくれるのですから
いかに転職ビジネスが
ぼろい商売なのかが伺えます。

そのおかげなのかは知りませんが・・・

ここ10数年の間で
「定職」
という概念が
若者から消え失せていませんか?

我々昭和世代は
「いかに人生を捧げられる仕事に就くか」
というのが
生きるうえで最大の目標でした。

だから自分で選んだ仕事を
簡単に辞めるなんていう事は
考えもしなかったし
途中で投げ出すことを
「恥」だとまで
思ったものです。

毎年・・・
『子供のあこがれの職業ランキング』
なんていう統計を目にします。

男の子は
■野球選手
■医者
■建築士
■料理人

女の子は
■看護師
■保育士
■美容師
■パテシエ

実は、我々の子供のころを比べ
今の子供たちの夢は
さほど変わらないんですよ。

ただ、決定的に違うことがあって

我々年代は
就職が『目標』だったんです。
でも、現代人は
就職が『目的』化している。

目的とは・・・
『最終的に目指す到達点』
すなわち「終点」を意味しています。

目標とは・・・
『目的を達成するために設けた手段』
すなわち「始点」です。

厚生労働省の統計において
現代の新卒の就職者で
入社3年以内の離職率が
なんと30%を超えるそうです。

さらにその半数ほどが
就職後1年以内に
簡単に辞めてしまうのだとか。

私の周りは職人方が多いですが・・・

鳶(基礎・足場)
大工
材木屋
板金屋
サッシ屋
左官工事屋
クロス工事屋
サイディング工事屋
タイル工事屋
水道工事屋
電気工事屋
防水工事屋
断熱工事屋
建具屋
家具屋
設備工事屋
クリーニング屋
リペア屋
外構工事屋
植木屋

各親方は皆一様に
「若者を雇っても数か月で辞めてしまう」
と嘆いています。
よって、高齢化が進み
殆どの職人方には
後継者が居ません。

本来ならば
立派な大工になる「目的」で
大工の見習いになり
何年の「目標」を立てて
下積みの仕事を重ねていくのですが
今の若者は
大工に就職したら
大工仕事がすぐに出来ると思ってる。

そして、仕事が出来なくても
「金が貰える」
と当たり前に考えてる。

就職したら
不甲斐ない自分には
一切向き合わず
国が取り決めた権利や待遇ばかりを求め
「賃金が悪い」
「休みが少ない」
と、何も覚えずに辞めてしまう。

そんなことを何回か繰り返すと
なにも身に付かないまま
あっというまに三十路になり
潰しが利かず
自分では手に負えなくなり
派遣会社に頼って
非正規雇用で
大企業にいいように使われてしまう。

自分の首を自分でしめてる。

日本人固有の特殊技術は
若者に受け継がれず
職人技は失われ
技術職は衰退の一途です。

これは・・・
大企業が悪い。
国が悪い。
マスコミが悪い。

でも決定的に
教育が悪いのだと思います。

未だに・・・
「偏差値の高い学校に入れば潰しが利く」
という、ここ数十年で
日本が失敗し続けた教育概念が
主力になっている。

本来、学校は
目標である仕事に就くための
下準備でしかなく
学校に入るための塾なんて
下準備の下準備ですよ。

目標の先にある目的は
受験?学校?就職?
違うでしょ。
自分の『幸せ』でしょ?

あなたは・・・
何のために大学に通うんですか?

医者になる
科学者になる
文学者になる
というのもただの目標です。

その先にある目的は
医者であれば「人を助ける」
科学者であれば「自然を救う」
文学者であれば「未知を創作する」
でしょ?

偏差値の高い学校に入る事を
目的化してしまったら
塾や受験が目標となってしまい
入学後は自分を見失い
惰性しか残らない。

だから、思うんです。
受験なんてものは
この世から失くしてしまえばよいと。

自分の子供の未来が
幸せになるかどうかわからない
漠然とした状況で
進学塾に何百万もの金を払い
私立の小・中・高校で
お金を使い果たす。

大学に通うためには
奨学金に手を出すしかなく
小学生から勉強に全てを費やし
「夢」にまで見たバラ色の未来が
現実は・・・
多額の借金まみれのスタートという有様。

この国・・・
どう考えてもアホですよ。

国がマヌケな制度を作り
将来の日本の種を
芽が出る時点で
踏みつけている訳です。

目も当てられません。

その結果・・・
大卒者の若者が
ニートになるという事態が
多発しています。

日本一の大学「東京大学」にて
卒業生のうち
毎年、約14%もの人が
就職をせずに
ニートになっているという
データが存在します。

現在、200万人もの
ニートが居ると言われている
世界一の経済大国だった日本。

高度経済成長期に
世界を席捲したのは
高学歴者ではありません。

身を粉にして
細部にこだわり
良いものを作ろうという
職人の技術と
それを支えた強靭な精神です。
そこには・・・
学歴など、微塵もありません。

なのに・・・
学歴だけ優れた人間が
官僚になれて
中央省庁を組織し(学歴派閥などがあるらしい)
政治家になり
地方に天下って
日本を形成してきた結果

ここ数十年で日本は力を失い
国が壊れ続けています。

今こそ、国を挙げて
メイドインジャパンの再興を掲げ
国内生産にシフトし
中小企業や工場を支え
日本文化の伝統技術(藍染や陶芸・織物)や
大工や左官などの職人の育成に
本腰を入れるべきだと思います。

でも国が掲げる「IT化」の御旗の前に
それら下仕事に
若者の目はまったく向かわず
いつの間にか鳶職は
中国人が殆どを請負い
手仕事や流れ作業は
日本人の代わりに
多くのベトナム人が就いています。

あと数年経ったら・・・
日本の伝統技術はすべて
ベトナムに持っていかれますよ。

韓国や中国に技術を奪われ
日本のオハコだった
精密機器や白物家電まで
外国にシェアを奪われ
経済まで抜かれた同じ轍を
また平気で踏む政府与党。

このままでは
絶対にダメです。

日本の目的はなんですか?

未来を考えるなら
小中高大学すべて
国立にして無料にしなさいよ。
なんで日本の未来を担う
子供達の教育に金を取るのよ?

大人になるまで健康で育つよう
給食を大学まで支給して
無料にしなさいよ!!

出産一時金?
児童手当?
東京都が月5000円?
金配ってる場合じゃない。

皆が良い教育を受ければ
絶対的に未来は明るくなる。
受験なんて必要ないじゃない。

受験のための塾なんて
この世の中で一番無駄な
時間と金と労力だわ。

そろそろ日本人全員が
『今の教育制度が悪の根源』
だと、気が付くべき。

スウェーデンのように
大学までの教育費を全て無料にしましょ!
フィンランドのように
高校まで給食を全て無料にしましょ!

フィンランドは素晴らしく
学校内に食堂があり
ビュッフェ形式で
子供達が好きな量だけ
好きなものを食べることが出来る。
さらに・・・
子供達がお腹がすいたら
給食だけを食べるために
学校に来ることが
認められているのだとか。

もちろん、無料。
所得制限なんて無論ありません。

美味しすぎるので
本当に給食を食べるだけに
学校に来る子供達が多いとのこと。

こんな素晴らしい事あります?

日本全国で実施して
すべてを国産食材で賄えば
困窮しているコメ農家や畜産農家を
助けることができる。

コメが余って捨ててるでしょ?
牛乳余って捨ててるでしょう?
様々な農家に多額の金を配ってるでしょ?
全部辞めましょ。
その金を給食無料化に回しましょう。

地産・地消・地労ですよ。

金を配るだけの政策を
一刻も早く「辞める」ためには
我々、日本国民が
政治家に対して
人材派遣会社の様に
「辞めたらバラ色」と
暗示をかけるしかありません。

皆で求めていくべきです。

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