Translate

2022年12月3日土曜日

不動産暴騰

・・・もう年末ですか。(^^;)

今年は、早いですね。
物すごく早かった。

足元の景気は悪いのですが
湘南地域の不動産業界は活況です。

鎌倉という地が中心となり
『ロケーションが良い土地』
の値上がりが凄まじく

海が見えたり
山の景色が美しい土地は
ここ数年で
倍以上の値が付くところも
珍しくありません。

今まで、湘南地域への移住者は
9割9分は日本人でしたが
ここ数年、外国人の方がとても多く
やはり目立つのは
中国籍の方々。

皆さん、流ちょうに日本語を使いこなし
不動産の専門用語にも
日本人以上に理解が深く・・・
私が応対する中で
驚く事ばかりです。

ただ、鎌倉は小さい市町村なので
売り物件がとても少なく
その結果・・・
お隣の逗子・葉山・藤沢に波及し
ロケーションの良い土地が
同じように暴騰。

その値上がりが不人気地だった
横須賀方面にも波及しており
「秋谷」で海が見える土地が
坪単価150万円前後で
取引をされるという
とんでもない状況となっています。

今までの日本の住宅の価値は
「駅から歩けるか?」
「道路付けが良いか?」
「日当たりは良いか?」
というものでしたが
外国の方にとって
景色が良ければ
交通や立地は二の次三の次。

それが需要になっているので
日本の投機筋も
景色が良ければ
バンバンと買うという様相。

それら一部の暴騰が
ロケーションが関係ない
普通の土地も引き上げてしまい
湘南地域の全体的が
不動産バブルです。

ここで、購入希望者は
冷静にならなければなりません。

我々プロが見て・・・
「なんでこの土地がこんな金額なの?」
と首をかしげたくなるような
土地が急激に増えています。

テレビCMでおなじみの大手不動産業者からも
相場とかけ離れた金額で
次々に売り出されているので
それを今、買ってしまうと
大きな損をする可能性が高いです。

お金持ちだったら良いですが・・・
一般人は『一生に一度』の買い物です。
失敗するわけには
絶対に行かないのです。

見る目を養ってください。
知識を身に着けてください。
そして、法外な価格の土地を
買わないで下さい。

また、ここ数年
湘南地域に新規参入する
にわか建売ビルダーが激増しています。
理由は、売れるから。(^^;)

我々プロが見て・・・
酷い新築住宅がバンバン建てられ
バンバン売れています。

素人に毛が生えたような設計。
生活動線が無く
とにかく部屋だけが多い。
または、見栄えだけ重視し
とにかく住みにくく
住む側の事を一切考えていない
空間設計の家ばかり。

自社で設計もせず
建物は他社に丸投げ。
そんな建売住宅が
あたかも工夫を凝らした
「デザイナーズハウス」
などと言われ乱立し
高額で売れまくっている現状に
戦慄を覚えます。

特に藤沢市の海側の惨状は
目も当てられません。

『ビルダーには何が必要なのか?』

それは、住む人を考える事。

「この土地にどんな人が住むかな?」
「家族構成はどうだろう?」
「年齢は?」
「朝日はどう入るかな?」
「西日はきついかな?」
「階段は出来る限り緩やかに」
「テーブルはどこに置くかな?」
「ソファーの大きさや位置は?」
「車はどう入れれば入りやすいかな?」
「自転車の数は?バイクは?」

住む人が決まっていなくても
住む人を想像するだけで
無限に気を遣う場所が出てきます。

私は・・・

『心を配る』

という言葉が好きです。
日本人が他国からたたえられたのは
その「心配」があったからだと
ずっと思っている私ですが
今の日本の世の中には
それを感じることが中々出来ません。

買う側がしっかりと選択して
悪い家が売れなくなれば
悪いビルダーは淘汰されて行きますが
今は、金儲けしか考えていない
悪い家が売れまくってます。

これでは、一生懸命
心を配っているビルダーが
逆に減る一方です。

当社は心を配り
気を遣ったの家を
これからも手掛けていきたいと
強く思うのですが

国の指針は全てを数字で表し
数値で人や家を測ろうとする
方向性が示されており
あと数年でゼロエネ住宅が義務化され
机上の数値さえよければ
クズみたいな家でも
高性能住宅とされ販売されます。

また、東京では太陽光が義務化となるので
神奈川県も追随すると思われます。
コストは日に日にうなぎ登り。

国(国土交通省)は・・・
「環境を守る」とか「買う側を守る」とか
体の良いことを言っていますが
大手ビルダーが有利な政策ばかりで
住む側に立つどころか
真逆を行っているのです。

その中で
お客様側に立った家づくりを
何時まで続けられるのか
ただただ、心配になる
師走の今日でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿