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2017年10月26日木曜日

憎しみは争いしか生まない

小学1年生の我が子が
最近、こんなことを盛んに言うようになった。

「北朝鮮、ムカつく。」

それを聞いて、かなりビックリした。

我が家では、北朝鮮の話題など皆無。
ワイドショー的なテレビも見ておらず
日々、楽しく笑いの絶えない家庭なので
そんな発想に行き着くことは有り得ないのです。

ということは・・・
原因は、学校となります。(TT)

学校は、イジメや差別をしない人を育てるために
子供に「慈しみ」や「思いやり」を教える場所。
個人的に、そうあってほしいと思っていました。

その学校で、私や妻が全く知らないうちに
我が子が見たことも接したことも無い他国に
「敵意」を持つようになったことに
激しい動悸と、言いようもない不安にかられました。

憎悪は、何よりも強力です。
物凄い推進力となります。

しかし、憎しみが生むのは「争い」しかなく
他は何も生み出しません。

そして、個人同士であれば喧嘩で済みますが
国と国が憎しみ合うと、行き着く先は「戦争」しかないのです。

まさか、教師がそんな話をするとは考えにくい。
そうなると、同級生のあいだでそんな会話があるのでしょう。

「北朝鮮、ムカつく」
「日本にミサイル撃ってくる悪者」
「キムジョンウン、やっつけてやりたい」

そんな敵意を幼少の子供達が口にするなんて
今までの日本では存在しなかったことです。

日本は、我々が全く気がつかない中で
足元から確実に変革し始めており
それが、今回の選挙で
日本を根本から変えるほどの時代の変わり目になることが
決定的になったと、個人的に思います。

先週、東京新聞の「玄侑宗久」のコラムをみてさらにビックリ。
他の地域、他の親御さんでも、全く同じ話があるようです。
ご紹介します。


北朝鮮のミサイル発射や核実験に対して
アメリカと北朝鮮の挑発合戦が止まらない。
それに韓国と日本が加わり一触即発だ。
その中でロシアのプーチン大統領が「冷静になれ」と発言。

国としての対応に私が口を出す余地はないが
学校現場での混乱に鑑み
子供たちにどう伝えるべき事態なのかを考えてみたい。

新聞によれば
15日のミサイル発射時の各地の学校の対応は
実にさまざまだったらしい。
休校にしたり・授業開始を遅らせたり・何もせず平常どおりだったり
同じ地域でもバラバラだったのである。
またミサイルが飛んでくるかもしれないという場合
核弾頭の有無によっても
どんな避難訓練をすべきなのか全く解らない。
東京のある小学校では
防空頭巾を被らせ、壁際に逃げる訓練をさせたようだが
どれほど役に立つだろう?

そうした訓練により培われるものは
身の安全を確保するという技術よりも
むしろ
相手国への敵意ではないか。

ある先生によれば
子供たちの半数近くが
「北朝鮮なんてやっつけちゃえ」
的な言葉を口にするようになったという。

安倍総理に伺ってみたいのだが、これは「愛国心」だろうか?

おそらく答えてくれないだろうから・・・
自分で答えるがこれはいわゆる愛国心だ。

もしも、北朝鮮の先制攻撃で戦争が始まれば
この子供達は、間違いなく日の丸の小旗をふって
戦勝を念じ、相手国民の空爆死を喜ぶことになるだろう。

子供たちに教えるべきこと。

愛国というような「愛」は
いつでも一瞬で「憎悪」に反転し
正義を振りかざすことこそ
人を悪逆非道に走らせるということ。

特に・・・
自国ファーストの風が強まった昨今では
どの国も・・・
自国の愛のため他国を踏みにじるようになる。

そして、国の数だけ違った正義があり
愛と正義のために、人々は戦争をするのである。

戦争の結果が、なにを生むのか?
日本は、世界一我が身で思い知っている国だ。

無謀な「力」を抑えるのが
より強力な「力」ではないことを
何とか子供たちに伝えられないだろうか。

以上

日本人として
子の親として
有権者として

これが現政府が唱える「教育改革」であるならば
絶対に看過できません。

ついこの前まで・・・
赤ちゃんだった我が子。
真綿にくるむよう一生懸命育ててきました。
その愛しい我が子が・・・
小学校に通うようになって、たった半年と少しで
いつのまにか「北朝鮮、ぶっ飛ばせ」なんて言うようになってしまった。

なぜ、世界一平和といわれる国に生きる子供が
見たことも無く、全く知りもしない他国に対し
憎悪を抱かなければならないのか?

違和感しかないです。

目に見えない変化は急激で
我々は、気に留めず流されてしまっています。
でも、流された先にあるものを
日本は過去の経験で、痛いほど知っているはずです。

180度の日本の転換点である今
 親は、括目しなければなりません。

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