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2016年11月24日木曜日

持続可能な世の中

私は、武道をかれこれ35年近く、続けています。

小学生2年生~中学校まで剣道。
高校生~29才まで、極真空手。
29才~、太気拳(意拳とも言われています。)
29才~、大道塾空手

よって、今まで様々な「武道家」や「格闘家」と出会ってきました。

そして、多くの人たちが「現役引退」という言葉と共に・・・
稽古や鍛錬を行わなくなります。

中学の部活で一緒で、剣道の特待生で高校に進んだ友人も、今では普通のお父さん。
社会人になるのと同時に、剣道からは一切身を引き
その後十数年、竹刀は握っていないと言います。

空手も、同様の方々が多い。
20代、恐ろしく強かった選手たちも、体に多くのダメージを抱え
今では、道着に袖を通すことすら無い。

酒を飲んでは「昔は凄ごかった」と、自慢するだけのただのオジサンと化す。

若かりし頃の輝かしい強さ。
凛とした顔、姿勢。
まとっていたオーラ。

皆、どこかに消えてしまった。(TT)

それを責めるつもりはありません。

でも、武道に足を一度でも踏み入れると・・・
「強さとは何か?」という問いが、一生付きまとうのです。

そんな方々に「強さとは?」と尋ねると

「若さ」
「根性」
「筋力」
「持久力」

そんな答えが返ってくる。
だから老いに負け諦めてしまう。

そんな単純な答えでは満足出来ず、生涯、自問自答している人たちもいます。

たとえば、私の空手の先生は48才になっても私より全然強い。
組手で向かい合うと、その都度「背筋がゾクッ」とするのです。
http://elg.sakuraweb.com/home/shonan/
たとえば、私の大気拳の先生は、65才になってもサーフィンに夢中です。
http://taikikai.com/

私の練習仲間は、皆私より年上です。

先週の稽古では・・・
参加人数が7人。

55才/会社社長(一般関東予選で4回戦進出)
54才/某企業管理職
54才/病院医院長(合気道3段)
48才/本道場の先生
48才/不動産会社専務(壮年全日本チャンプ)
42才/私
24才/大学生

というメンツです。
皆、家庭があり、仕事でも人を養っていく責任を持つ忙しい方々です。
そんな方々が、毎週集まり、大道塾の着衣総合格闘技を行います。

着衣総合格闘とは・・・
道着をまとって行う「何でも有り」です。
顔面を叩くのは当たり前。
頭突き・肘打ち・投げ・絞め・寝技・関節技。

皆、当たり前のように20才相手に普通にこなすのです。
きっと、他の道場の人たちがこの稽古を見たら、驚くでしょう。

ちなみに、稽古仲間の一人に
もうすぐ70才を迎える「和道流の高段者」もいます。
この方も、皆に混ざって組み手をします。

大道塾とは、こんな空手です。(^^)



ご覧になられない方は、こちらをどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=zcRwmSpqNFI

そこで、立ち返ります。

「強さとは何か?」

私は、最近になって確信できました。
たった二文字です。

「持続」

この言葉に、すべて集約できます。

「継続は力なり」といいますが・・・
あれは間違いです。

日本でトレーニングとは「無理をすること」のように受け止められています。
無理を続けると、故障します。
武道は、自分を追い込んではダメです。

続けることがストレスになり、一過性のもので終わってしまいます。
すぐに燃え尽きちゃうんです。

また、歳を重ね・・・、一念発起、またやろうと思い立つ。
でも、皆、若いころと同じことを継続しようとする。
出来る訳ないのです。
そこで、自分に幻滅し、諦めてしまう。

持続とは・・・
持ち続けること。

一つは、心。(自問し続ける心。)
一つは、神経。(若いころの感触・感性。)
一つは、身体。(関節や筋肉の柔軟性。)

それを失わないために必要なものは・・・

「継続可能な技術体系」
「継続可能な練習量」
「継続可能な人づきあい」
「継続可能な環境」

仕事や家庭以外で、無理は禁物。
頑張る所を間違えてはいけません。

日々、片手間で継続できる鍛錬を選択する。

そして、自分の身体と神経の衰えを知り、自分に手加減をする。
そして、自分をいたわり続ける。

それが、「強さ」なのです。

客観性がなければ、成り立ちません。
私は50歳を越える先輩方の姿を通して気付く事ができました。

これは、武道だけではなく
すべてに言えます。

夫婦
家族
友人
仕事
企業
地方自治
国政

夫婦も、初めて逢った時の心の持続が大事。
それが失われたら、ただの他人に成り下ります。

他人より仲が悪るい親兄弟なんて、ざらに居ますし
生活を支える仕事で心を病む人がとても多く
そんな中、企業は安い労働力だけを求めこぞって海外に生産拠点を移す。
地方は、己で成すすべなく、自治も他者任せ。
国は、自国の癌となった原発を海外に売りさばく。

今、すべてが目先に動いているように思えてなりません。

強い日本とは何か?

持続可能な社会
持続可能なエネルギー
持続可能な平和

持続できる「国」を目指すこと。

超高齢化社会で少子化に足を踏み入れた日本。金を刷りまくり、銀行がそれをばらまき、企業が増益増収なんて
無茶ですし、もう無理です。

日本企業が利益を失えば、瞬く間に国も燃え尽きてしまう。

今の日本は・・・
全く稽古しなくなった空手選手に似ています。

「俺は、あの高度経済成長を成し遂げ、世界一になった日本だぞ!」

過去の栄光にふんぞり返ってる。
でも、太りすぎてしまい、まともに動くことすら出来ない。

強さを履き違えてしまえば・・・
全てが消えてなくなってしまう。

なぜ、それが分からないのだろう?

しかも今、地震一発で吹き飛んでしまう危険性がある日本。

皆で、それを暗に受け入れてる。
良いのですか、それで?

日本がやるべきは、経験者として他国に道を示してあげる事なのでは?
今、アジア圏で途上国が凄まじい経済発展を遂げています。
中国では、初めてバブル崩壊の危機を迎えています。
韓国では、ロッキード事件さながらの汚職で、国が揺れています。

それは、日本がたどってきた道です。

中国が推し進める原子力政策。
日本は、先だって
大失敗した。

だったら、中国が国内外に作りまくってる原発を・・・
「手におえず危険だからやめよう。」と、メルトダウンの状況を正確に開示し、ストップをかけるのが本来あるべき姿なのではないか?

「強さ=軍事力」と思っている節がある政府の一部の方々。
「強さ=金」と思っている経団連の経営者たち。

理解してもらえないかな?

どうすれば、伝わるのか。
誰か、教えてください。(TT)

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