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2018年5月17日木曜日

ブラック部活

日本全国の公立中学で、強制的に部活入部を行っている学校が
32%を超えるそうです。

アメフトの日大事件で大騒動になっていますが・・・

あの根底にあるのが中高の部活問題です。
朝日が昇ってすぐの朝練。
放課後にも遅くまで午後練。
一日合計5時間以上も練習を行い、土日にも練習を行うので
子供たちは常に疲労困憊。
強豪校の場合は、春休み・夏休み・冬休みもほぼ毎日練習があり
遠征や練習試合、本試合と一年のスケジュールがパンパン。

子供たちも大変ですが・・・
その子供をサポートする親たちも物凄く大変な思いをすると
先輩ママさんパパさんから聞いています。

最近になり事件事故が多く、重度の怪我をする子供や死亡事故も起きており
多くの有識者が問題提起をしています。

そんな中、ようやく政府が動きました。
中学校での適切な運動部の活動に向けた指針を作成。
負傷リスクを減らすため、下記を取り決めました。

「週2日以上の休養日を設ける」
「1日の活動時間は平日2時間とする」
「休日の活動時間は3時間程度までとする」

そして、全国の中学校に通知すると発表。
さらに、高校の部活動にも『原則適用する』としました。

国が活動時間の上限を示すのは初めてですね。

週末に大会が重なった場合などは、休養日を振り替えるとし
長期休暇の際には、長いオフシーズンを設けることも求めるそうです。

私も、中学校のころ・・・
部活には大変な思いをしました。

私は子供のころ親に強制され剣道を習っていました。
小学校のころ極度のいじめられっ子だったので
「少しでもイジメられないように。」という親心だったようです。
よって、中学校の部活も親の申告で剣道部へ。

当時の部活は、スクールウォーズ全盛でして・・・
ちなみに、小学生時に通っていた町道場でもイジメに合い
さらに中学校の部活では上級生からまたイジメに合うという
ケチョンケチョンな子供時代を過ごしました。

中学の剣道部では、入部して三か月で上級生に顔面を殴られ右目を負傷。
顔面が倍ぐらいに腫れあがったので、学校で結構な問題になりました。
自ずとその後、部活から遠ざかると・・・
部活の顧問に呼び出され恫喝。(笑)
しぶしぶ参加すると、防具が無い所を叩かれまくれ全身ミミズ腫れ。
まだ13歳ですから、怖くて部活から遠ざかると・・・
また顧問に呼び出され「サボった」と、往復ピンタ。
その後、顧問に指導室で髪を五厘に刈られるなんてこともありましたっけ。

この繰り返しは、中学校2年生の後半まで続きました。

当時は、先生に殴られるのも当たりまえ。
上級生に殴られるのも当たりまえ。
今みたいにニュースになるなんてことは微塵もなく
ましてや被害者が学校を訴えるなんて選択しはどこにもあらず
皆、やられ放題でした。

・・・30年前の話です。

頭を小突かれただけで、先生を訴える今は、考えられませんね。
最近では「逆に先生が大変だ」なんていう声も聴きます。

名古屋大学準教授の内田良さんが東京新聞でこんな事を言っていました。

部活は教育課程外の活動です。
つまり必ず生徒に教えるべきことでは無いし
教師には顧問を務める義務もありません。
教員免許を取る過程でも、部活の指導方法を学ぶ授業は全く無い。
それなのに多くの教師は
半強制的に全くやったこともない競技の部活顧問を担わされてます。
残業代は出ません。
一方、部活の指導時間が増え続けています。
部活は、明らかに昔より過熱している。

好成績を収めた学校や選手は
マスコミで大きく取り上げられ
学校はアスリート養成機関、部活はショーと化していく。

大人やマスコミは部活から生まれる感動ドラマを求めます

たとえば高校野球で手を骨折しながら出場する選手を
美談として取り上げるような記事もありますが
成長期の子供の体を酷使することが
はたして美談なのか?

「感動は問題点を見えにくくする」
「美談は怪我を再生産させる」

というのが、僕の持論です。

2015年に文部科学省が把握した体罰の事案の約3割が
部活で起きているというデータがあります。

象徴的なのが大分県の高校の剣道部の事案です。
工藤剣太君は、練習中に熱中症となり亡くなりました。
顧問に「もう無理です。」と訴えていたのに
休むことも許されず
猛暑の中、防具をつけたまま練習を続けさせられた。
そればかりか顧問は剣太君の体を蹴り
動きが悪くなった彼を平手打ちなどの暴力まで加えた。

ご遺族は刑事告訴をしましたが
顧問は不起訴になり・・・
事故から7年以上経った今も民事裁判を戦い続けています。

運動部ばかりに目が行きがちですが
吹奏楽部など文化部でも長時間練習は問題となっています。

もう、活動時間に「上限規制」を設けるしかありません。

これには、大人たちの社会全体が
「長時間練習には得られるものがある」
「長時間働いたりすることは良い事だ」
という意識を変えていかなければなりません。

私の通っていた中学校は・・・
普通の中学で、大船の中心にある「大船中学校」です。
当時は、最高顧問の先生は英語の先生で剣道5段。
顧問の先生は、確か国語の先生で剣道2段だったと記憶しています。

だから、素人ではなかったのですが
幼い中学生にしてみたら
当時の部活の時間は、本当に地獄のような日々でした。

年齢が一年上の先輩が、とにかく怖くて
顧問は、それ以上に怖くて
私が部活をサボったというだけで、顧問から往復ピンタを受けたのは
6~8回ぐらいあったかと思います。

当時の鮮明に残っている記憶として・・・
ワシ掴みされた私の髪の毛が、往復ピンタの勢いでごっそりの抜け
目の前に仁王立ちする顧問の手の中に
引き抜かれた私の髪の毛が何十本も握られていた場面。
忘れられません。(^^;)

30年たった今でも、私の記憶にクッキリと残っています。

しかも、ヤラレたのはいつも職員室の前だったから
今、考えると凄い事です。

個人的にですが・・・
子供に強制的に辛い思いをさせて成長を諭すのであれば・・・
僕は、毎朝早起きさせて新聞配達でもさせた方がよっぽどよいと思うのです。
少なくとも、お金が得られますから。

我が子が、自分でやりたいことだったら
いくらでも辛い想いはして良いと思うのです。
でも、それでも中学生が耐えられることはたかが知れてます。

これから、我が子たちが直面する問題なので
親として、熟考したいと思います。


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