2015年6月14日の「あの人に迫る」にて・・・
霊長類学者「かわいまさお」さんのインタビューを紹介します。
(一部抜粋)
何故、霊長類学を選んだのか?
大きな動機は、戦争です。
知人に中国でたくさん人を殺したという人が居たのですが
田舎に帰ったらコロッと忘れて、物凄く良いおじさんになったのです。
スイッチを切り替えるように、善悪が変わる人間とは
一体何なのか?
知りたかった。
人間だけが文化を持つと言われていたけど
宮崎県の幸島で、一匹のサルがイモを海水で洗いはじめると
やがて群れ全体が真似をしました。
それから文化に興味を持ったんです。
動物には善も悪もない。
人間の最大の発明は「悪の世界」です。
それは文化によって作られた。
文化は本や電気を発明した一方で、武器原発を造りました。
人間は文化を持つことで、自然から離れてしまった。
文化は反自然的です。
そこに気を付けないと・・・
物凄く怖い。
人間は、戦争をして無茶苦茶する一方で
愛とか平等を徹底的に説く。
個人の中にも両方ある。
人間は必ず悪を持っているから・・・
無くそうとしてもダメで・・・
抑えながら良いところを伸ばすべきです。
人間はみんな緑が好きです。
それは先祖がサルだから。
サルは4千万年もの間、森で生活をしてきたのです。
よって、上下左右ぜんぶ緑の中にいることが遺伝子に入り込んでいます。
十六年前から、ジャングルスクールというものをやっています。
小学六年生から、ボルネオに連れて行きます。
たった八日間ですが・・・
子供たちは急にたくましくなります。
ボルネオにはヤマヒルがたくさんいます。
体に付くと、血が止まらない。
でも二日も経つと、子供たちはそのヒルを捕まえて遊んでいます。
今は子供だけの世界が無くなってしまった。
大人の目がありすぎます。
特に母親の目。
子供が一家に4人いた時代と違って・・・
一人に親のエネルギーが向かって、色んなことを言いすぎます。
自然の中で遊ぶ機会を大人が奪ってしまったら
返してあげないといけません。
動物たちにも感情があります。
子が死んだチンパンジーやニホンザルは・・・
ずっと子の死体を持っている。
じっと子を見て、悲しんでいるなと、思う。
けれど科学は・・・
「何分間子供を見つめていた」
とだけ、論文に書く。
それが科学的データと言われるものです。
日本は、戦前、本当に貧乏でした。
格差は、今どころではありません。
戦争に負け、日本は本当に良い国になりました。
でも、今は違う方向に向かっている。
心配です。
全てにおいて興味深いですね。
また・・・
科学的という表現には、感覚・感情は排除されているということを初めて知りました。
ほほ~
よく政府が科学的根拠と言いますが・・・
なるほど、はなから人の精神性を除外しているわけですか。
だから、原発は「科学的に証明されている。」と、逃げを打っている。
メルトダウンで多くの人が精神疾患に陥っても、科学的根拠がないで終わらせられてしまっている。
結論として、科学的という言質を盾にする人間は、非人道的な輩だということです。
勉強になりました。