先月、建築家の伊藤誠康先生が、状況を見に来ました。
その時、大工の井関さんと吹き抜けを見下し、何やら悪だくみ。
伊藤先生「こうしたらどうです?」
井関大工「いや、それだと揺れるでしょ」
伊藤先生「じゃあ、こんなのは?」
井関大工「やってできない事はないけど・・・」
そんなやり取りの、蚊帳の外の施主である私。(^^;)
建築家の構想と、大工の現場収まりのせめぎ合い。
それが、先日、形となりました。
大工手造りの
「木製手すり」です。
伊藤先生は「杉の接板で」と指示がありましたが・・・
井関大工は「反りと縮みが怖い」ということで・・・
笠木と中間板はタモの集成材となりました。
しかし、そうしても、伊藤先生の構想は、中々手ごわいです。
かね折りで、距離があります。
柱がないので、この手すりだけで自立させなければなりません。
杉の芯がある角柱を加工し、3本を床にホゾを掘って差し込み、釘打ち。
それを笠木でつなぎ合わせ固定。
中間の落下防止板は、杉の角柱にホゾを掘って
集成材を凸に加工し差し込む。
壁側は角柱を二つに割いて、壁に固定。
これで、私の怪力で揺らしてもビクともしません。
「いや~、カッコよくできましたね」と言う私に井関大工、一言。
「杉は柔らかすぎて、難儀しました」と苦笑い。
いつもありがとうございます。
本物件は、造作家具が多数。
そろそろ完成を迎えますので、ご紹介までしばしお待ちくださいませ。