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2020年5月29日金曜日

建売住宅のイメージ

建売住宅って・・・
皆さん、どんなイメージですか?
私は個人的に・・・
4つのイメージを持っています。

①判を押したような家
これはパワービルダー系や
某ハウスメーカー系のもの。

既成設計図が数十種類あり
土地ごとに設計せず
その土地にハマる既成プランを
建てていくというもの。

構造設計や構造計算を省き
プレカットすらもカットし
同じ家を造り続ける事で
大工の仕事も極限に減らし
コストを最大限削ることが出来ます。

でも・・・
個々の土地に合う設計が皆無なので
「なんでここにこの間取り?」
と思う事が多々あります。

②おかしなデザイナーズ住宅
これは新鋭ビルダー系に多く
とにもかくにも「デザイナー」という
言葉が好き。
でも、関わっているデザイナーは
どこの誰?というものが殆ど。

基本的に住宅のデザインは
建築士が行うものだと、考えます。

インテリアコーディネーターという言葉を
デザイナーに置き換えている
勘違いビルダーも多い。
でもインテリアをコーディネートするのと
家をデザインするのとでは
実際は、まるで違うのです。

そんな家々は
見栄えばかりを求めるあまりに
住宅としてはズタズタ。
設計素人が住宅の形にまで口を出し
デザイナーとは名ばかりで
実際住んでみると生活動線が無く
物が置けず、使い難く
住みにくいものになります。

③とにかく安価な家
「The Tateuri」です。

とにかく、何もかも安いものを使う。

材料もそうですが・・・
現場に来る大工や職人もそう。
皆20代の駆け出しばかりで
半人前を安く使うので
職人は皆、仕事に情熱なく
全てが雑。

新築なのに・・・
床は波打ち、巾木はたわみ
断熱材はスッカスカ。

細部にわたり、目を覆いたくなる。

だから、建売として安い。
土地付き建物で
2780万円(税込)なんて見ると
「建物は一体いくらなの?」
と、心配になります。

でも、出来上がってしまえば
一般の方には見分けが付かず

土台柱から小屋裏の端木にいたるまで
「輸入材」や「未乾燥材」などの
安~い材料は
壁の中で覆われ見えず

普通の「新築分譲住宅」として
販売され・・・
普通に売れています。(^^;)

④全く他人任せの家
設計から申請、施工から売買まで
すべて他社に丸投げし
名前だけのビルダーが建てた家。

以上

こう書いてみると・・・
中々、ゾッとしますね。

もちろん、買う方が満足すれば
どんな家でも「結果オーライ」です。

でも、良い家を手に入れようと思ったら
一般の方だけの知識では
とても難しいのが実情です。

ではどうすればよいか?

先日、当社の建売住宅にて
驚くお客様がいらっしゃいました。

なんと、ご家族と一緒に
「一級建築士事務所」の建築士が2人
一緒に内覧に来たのです。

一級建築士さんは
私に東京の設計事務所の名刺を出され
「友人が家を買いたいと言うので一緒に来ました。」
と、笑顔で言っていました。

ただ、それは嘘。
内覧を断られないための取り繕いで
実際は、お客様に依頼され
建物の査定に来たのだと思われます。

1時間、みっちり見て回り
その間、建築士の二人が
私にとても専門的な質問を
ドンドンとしてきます。

地盤の状況から地盤補強の工法。
構造躯体から、断熱材、破風の収まりから
材料の径から産地まで。

でも、すべての質問に
それ以上に事細かく答えたので
逆に一級建築士さんがビックリしていました。

そうなんです。

不動産業者は無論ですが
建売業者の社員であっても
その建物の細部を
プロの一級建築士に説明するのは
難しいのです。(^^;)

専門用語が飛び出たら
閉口してしまう事も多いでしょう。

建売業の社長であっても
建築を丸投げしている会社だったら
一切答える事は出来ないでしょうね。

今回は、私も初めての経験でビックリ。
でも、その様子があまりにも面白くて
逆に観察してみました。(^^)

お客様は、黙ってるんです。
お客様が一通り見終わっても
一級建築士の二人は
普通の客のふりをしながら
鋭い視線で細部をチェック。

そして、私に様々な質問をぶつけ
その回答の「質」によって
当社の建売住宅を値踏みしている。

なるほど。

面白い!!

私の興味は・・・
「その仕事の対価は、いったいいくら?」
という一点です。

もし、安ければ
皆が使えば、凄く良いと思うのです。

建売住宅をプロが査定すれば
いい加減な建売業者が淘汰されて
我々にとっては、良い事しかない。

案内をしながら
その建築士に逆に質問しながら 喉元まで・・・
「いくらで請けてんです?」
という言葉が出かかりましたが
流石に気まずくなるので
・・・止めました。

時間が空いたら、調べてみたい。
ある程度相場があったら
このブログで紹介したいと思います。

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