五月病という表現があります。
言葉自体はメジャーですが
あまり深くは考えたことが無く
ふざけて「五月病だろ」などと言い合うぐらいで
実際、どんな病気かはあまり理解はしていません。
今、まさにこの時期が・・・
五月病の感染期なのだそうです。
入学と就職をする4月。
学校や会社など環境が180度変わり、その変化についていけない。
慌ただしい日々に流され、心が呑まれ平静を保てなくなる。
一人暮らしを始め、孤独にさいなまれる。
色々なケースがあるそうです。
大抵の人は、変化を自分で消化し
3か月程度で環境になれるのだとか。
しかし、新成人の中の何パーセントかは、それが出来ない。
そうなると、1ヶ月程度で心が折れてしまう。
結果、学校を休む。仕事を休む。
4月に入社・入学し、1か月後の5月に発症する。
だから「5月病」なのですね。
私の身の回りでも、5~6月ごろ、毎年こんな話を聞かされます。
「新たしく雇った若い衆が、もうやめちゃったよ。」
「新卒の子が、お腹痛いと中々会社にこない。」
すぐに辞めてしまう新入社員、社会問題化してます。
今年の新成人は、123万人。
高校生の新入学数は、約100万人。
中学生の新入学数は、約110万人。
(大学生はさすがに五月病はないのかな?)
そのうち2%が五月病になっただけでも
6万6千人超という凄い数になります。
さらに、五月病は子供だけの問題ではなく・・・
30代や40代のサラリーマンにも多く発症し
そのほとんどが鬱病と診断されるのだとか。
さらに、この時期、お母さん達も危険なんですって!!
(下記東京新聞記事より)
初めてのお子さんが受験したり入学したりした家庭では
気候の変化で女性特有の生理的な体調不良がありながら
重度の花粉症に苦しみ
その中で受験や卒業を終え、一息つく間もなく新しい生活が始まる。
子供の通学の準備や弁当作り、PTAや町内会・・・etc
さらに子供の様子に気をかけるなど
「過緊張」状態が続き、その疲れを抱えたまま大型連休に入る。
そこでも、張り切って旅行を計画して家族で出かけ
その先で、原因不明の心身不調に陥るケースが多々ある。
(竹上順子さん)
ほほ~
トリガー(引き金)は、大型連休なんですね!!
知らなかった。
心身共に疲労した中で、1週間の大型連休。
ここで発症するのかぁ~。
疲労回復のための休日が、「継続性の遮断」になってしまうのですね。
面白い話があります。
農家の人たちは、とても長生きです。
田舎の個人農家は、皆、80歳を超えても元気で健康。
朝から野良仕事をして、自分の足で歩き、モリモリ食べる。
ピンピンコロリを実践する方々です。
その理由は何か?
それが「継続性」なのだそうです。
小規模農家は、365日、畑や田んぼと向き合います。
仕事を続ける限り、毎日、畑に通い・・・
土の状況を確認し・肥やしを捲き、耕し
種をまき、水をやり、虫を退治し、草むしりに腰を折り
収穫したら、脱穀、洗浄・加工等に精を出し
収穫物を人様に売るものと己が食べるものに分け
自ら食べるものは、干して、漬けて、手間暇かける。
このあたり前のように続けてきた日常が・・・
確実な「継続性」となり、人の心を平穏に保つのですって。
同じことを続け、変わらない日常を過ごす大切さ。
その日常の生活の一部として仕事が存在する強さ。
これが・・・
個人農家のおじいちゃんおばあちゃんの健康の秘訣なのです。
この話を聞いて、長年の疑問がひとつ解けました。
なぜ、成功した芸能人やスポーツ選手は
大金を手にした後、幸せにならずに身を滅ぼすのか?
なぜ、稼いだ後に麻薬や薬物に手をだし
心身ともに蝕まれ、身を滅ぼすのか?
その原因は、お金に物を言わせ
自分の生活環境を一変させてしまうからなんですね。
馴れ親しんだ地を捨て、都内の高級住宅地に豪邸を建る。
都心の高層タワーマンションに引っ越す。
食べる物から着る物まで、すべて高級なものへ変える。
子供の通う学校を一流私立にして、ママ友まで変わる。
人付き合いも一変し、遊ぶ人も場所も変わる。
体をその環境に押し込んでも・・・
心が付いて行けない。
そんな人が薬物に手を出すのですね。
身と心のギャップを埋めるために。
大っ嫌いな細木数子が10年前ぐらいに言っていました。
「人を支えるのは、衣・食・住です。」
長年、慣れ親しんだ物は「継続」してきたものです。
その衣・食・住の継続性を断ち切ってしまうと
生活の基盤が崩れる。
そうなってしまっては、金がいくらあってもダメなんですね。
人間って。
日々、異なる仕事をしている我々。
大きなプロジェクトをするサラリーマンも大変ですね。
数か月の都度で仕事の切れ目があると
継続性は失われ、何度も相応の対応力が求められ・・・
出張や転勤を数年おきに繰り返す。
新しい仕事が始まる都度、自分を奮い立たせたりしていると
ひょんなきっかけで、心が折れてしまうのです。
でも、そこで家族がいれば、折れそうな自分を支えてもらえる。
家族も、重要な継続性の一つです。
「継続は力なり」という言葉。
単純に続けることが良いことと捉えられていますが
中々深いですね。
色んな意味を持ち合わせているように思えてきます。
とにもかくにも・・・
もうすぐ、魔のゴールデンウィークです。(笑)
我が家も気を付けなければなりません。
といっても、我が社にゴールデンウィークがあるのか?
そこが大きな問題です。
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