特にネット販売が主流の現代は、ほとんどがカタログ販売と言えます。
しかし、写真で見たものと現品が違うことは珍しくありません。
特に輸入品は、注意が必要です。
住宅設備は、高額なものが多いので・・・
出来るだけ実物を見て触って、注文するのが原則です。
しかし、高級輸入タイル等の場合、「在庫なし」というケースがあり・・・
「2か月後に輸入してきます。」
という場合、実際に見ることは出来ません。
私が過去見たタイルであれば、そこで「良い」「悪い」はお客様にご忠言できます。
しかし、その見聞も限られてます。
今回、注文住宅「I様邸」にて、キッチンの袖壁をお客様に選んでもらいました。
素材は特殊な「ガラスモザイクタイル」です。
私も実際に見たことが無いものです。
去年、すでに選んでもらっておりましたが・・・
今年の2月を過ぎないとイタリアから入荷しないとここと。
施工直前に入荷なので、貼る直前になるまで、現物を見ることが出来ません。
水曜日
当社の定休日に現場の前を通ると・・・
大進タイルの車が現場に止まっています。
「あれ?明日からの乗り込みで袖壁は明日から貼るはずだけど!?」
慌てて車を止めて、道路脇に車を止めた私。
慌てすぎて、車を壁に擦ってしまいました。(TT)
なぜ、それほど慌てたかというと・・・
実際にどんなタイルが来て、どう貼るかを打ち合わせしていないからです。
貼りだしていたら、もう取り返しがつきません。
傷ついた車を後回しにして、すぐに建物内へ。
そうしたら、頭を抱えた大河原さんが居ました。
「おお、ちょうど良いところにきた。これ見てくださいよ。」
「ちょっと、これ、僕の手には負えないかも」
「薄いガラスで、目地幅も全部バラバラで入らない」
「シート張りだけど、付き合せが凹凸バラバラで、角があっていない」
「合わない部分を全部切る必要があるけど、小さくて薄いガラスだから切ることが出来ない。」
「キッチンの袖だと、あとで汚れたときに目地が薄すぎてボロボロ落ちるかも」
「目地が1cmとか開く箇所があって、脂汚れでみっともなくなる」
タイル屋さんにそこまで言われたら・・・
貼れませんね。(TT)
それにしても、貼り始めてなくて、良かった~。
早速お客様にご報告。
で、選びなおしてもらうことにしました。
問題は、この袖壁を明日貼って、明後日から左官屋さんが珪藻土を塗りにくること。
左官前にタイルを仕上げなければなりません。
でも、無理です。
そこで、大工の井関さんにお願いして、見切りの押縁を製作してもらうことにしました。
レンジフードが複雑な収まりなんです。
壁付けの天井浮かしのフラットタイプ。
汚れんフードを使うための特注収まりとなります。
この袖がタイルとなります。
タモの集成材を裂いてもらい、厚み6mmの押縁です。
この押縁に左官を当てて仕上げてもらいます。
見栄えも大切ですが・・・
水回りは、機能性とメンテナンス性も考えなければアカンデスね。
アドバイス不足だった私に、痛く反省。
とり急ぎ、タイルの選びなおしです。
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