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2014年9月29日月曜日

アーチキャビン

先日、某避暑地で15坪ぐらいの平屋の家に触れることがありました。
手作り感ある「小屋」という風体。

リビングと寝室だけのシンプルな造りで、玄関はリビングの土間を兼ねています。
こじんまりとしていますが・・・
平屋なので、天井も高く、構造がシンプルで済むので、一面が大開口になっており、海一望。

そこに定年を迎えたご夫婦が、海を見ながら暮らしています。

キッチンも浴室も、必要最小限。
キッチンなどは、業務用が置いてあるだけ。
浴室も、輸入物の浴槽が置いてあるだけ。

ざっと、600万円ぐらいで手掛けたそうで・・・

でも、なんとも贅沢な暮らしを手に入れておられました。

我々が触れる住宅のほとんどは2階建てです。
土地が価格が高い都心は3階建ての住宅が多く、15坪前後の小さな土地にギュウギュウ詰めの家も珍しくありません。

しかし、2階建てや3階建ての住宅は、階段のスペースが各階の床面積に入っているため、実際住空間としては大きなロスがあります。

20坪の2階建ての家を建てても、最低2坪は階段となります。
よって、居住スペースは18坪なんですね。
3階建てともなると、最低3坪は階段です。

そう考えると、平屋は、面積のすべてを有効に使える住宅と言えます。

家が小さければ、暖房や冷房の効率も良い。
光熱費が少なくて済む。
もちろん、将来の維持費も削れます。

屋根には容易に登れます。
壁を塗るにも、足場が必要ありません。
雨水に触れる面積が少ないので、雨漏りのリスクも小さい。

やはり・・・
平屋って、良いのです。(^^)

ただ、鎌倉で20坪の平屋を建てようとすると、50坪以上の土地が必要です。(第一種低層住居専用地域が多いので。)
30坪前後でも3000万円以下の土地を探すのが困難な鎌倉では、一般のサラリーマンが平屋を実現するのは、やはりコスト的に難しいと言えます。

そんな中・・・
先日、面白い住宅の写真をWEBサイトで見つけました。



(写真はhttp://www.archedcabins.com/より転載)


その名も、アーチキャビン!!
アメリカのニューメキシコやテキサスで展開している住宅です。

この形状は、面白い。
要は、壁が無いのです。殆どが屋根の平屋!!
こんな発想がありましたか。

内壁も外壁も屋根なので、外壁が一切無い。
つまり、柱や梁が無く、外壁を仕上げるコストが全て取り除けるわけです。



軽量鉄骨でアーチ型の屋根を骨組み・・・



外部を鋼板で覆い、内部に断熱材を充填して・・・



室内側に化粧ボードを張って終わり。

窓も正面と後ろの2箇所だけなので・・・
通常の住宅のアルミサッシ代の20分の1程度で収まりますね。

もちろん、水回りやキッチンを造り込むことが出来ます。
ロフトをつくるのも容易でしょう。


5000ドルから、手掛けることが出来るのだとか。(^^;)

「構造的に大丈夫?」
なんて声が聞こえてきそうですが・・・
家自体が軽量で、上から荷重がかかっていない訳です。
ようは、崩れてくるものが無い訳です。

もし、地震で倒壊しても、中の人は死なないでしょうね。
(個人的な見解ですのであしからず)

日本の家の概念って、立派過ぎやしませんか?
こんな家の発想があっても良いですよね?
私は、個人的に住んでみたいのですよ。
この家に!!

100万円以下で人が住める家を造るという発想は・・・
素晴らしいと思います。

発案者のデビットさんは、効率的な設計、様々な用途に対応できる構造、、耐久性があり、費用対効果に優れ、簡単に作れるこのアーチキャビンに長い時間を費やし行き着いたのだそうです。

面白いな~。

この形状なら、雨漏りはまずありませんね。
将来のメンテナンスも、屋根を塗るだけです。
自分で出来ます。

10年後に100万円の外装メンテナンス費が掛かるとビルダーが平気で言う日本の住宅とは、180度感覚が異なります。

一度、直に触れてみたい。

そんな、素晴らしいアーチキャビンです。(^^)


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