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2018年10月6日土曜日

「日本は凄い」幻想

先日の新聞に・・・
「世界でバカにされる日本人」
という書籍が紹介されていました。



ワニブックスより)

◆先進国の中でダントツに選挙の投票率が低いのに
なぜか匿名のSNSでは、政治ネタが山盛り
◆牛丼が10円値上げするニュースで大騒ぎするのに
年金が削られ社会保険が値上がっても無関心
◆国も社会も無駄な会議ばかり開き、生産性が低い

日本人がスポーツで活躍すると・・・
個人が凄いという論調ではなく
「日本人は凄い」という報道をする。

今回のノーベル賞しかり、大リーグの大谷もしかり。
特に大坂なおみが全米オープンのブーイング事件で
彼女のとった行動に対する報道がとても顕著でした。

「これぞ日本人の心」とか
「これぞ大和撫子」とか。(苦笑)

一瞬で「大坂なおみは凄い」という報道が消えて
「日本は凄い」というスリコミに変わり
それまで『彼女は日本人なの?』という批判がネットから一切消え
「大坂なおみ=日本の象徴」としたマスメディアの狡猾さ。

それに対して、著者の谷本さんは・・・
「世界中の人たちは日本式を尊敬している」的な日本の盛り上がりに対し
外国人はそうは思っていないのですよと、警笛を鳴らしているようです。

世界は、彼女を個人として見ているのに
日本だけ「大坂なおみ」を通して、日本を見てしまっている。(^^;)

不思議な現象といえます。

その他、新聞記事で面白いと思ったものをまとめ。

■新しい安倍政権が誕生
安倍首相は日米関係についてこう語った。
「トランプ大統領とは何回も首脳会談や電話会談を重ね強い信頼を構築している。」
その後、トランプ大統領がこうツイッターでつぶやいた。
「日本車に関税をかけると脅したら、オバマ政権時に二国間交渉は一切しないといっていた日本が、向こうから二国間通商交渉を持ちかけてきた。」

全く持って・・・
両者が持つ相手の印象が異なることを表しています。(苦笑)

■米軍横田基地でオスプレイ414回
今年の8月から9月の2か月だけで
横田基地で行われたオスプレイの離着陸訓練が
414回だったことがわかった。
また、周辺26市町の頭上で飛行訓練が確認された。
目視されることをさけるためか
訓練時間は、夕方から午後9時ごろが9割を超える。
さらに横田基地から東富士演習場にも飛来。
横田基地周辺以外でもその間にある町は日々危険にらさられることとなる。

その状況を、国は一切発表しない。

沖縄の普天間基地が危険だと大騒ぎの中
実は、横田基地の方が危険な状況にあるという・・・
都会人の無関心の極致。

■アフガニスタンで一般市民被害収まらず
アフガニスタンでは今年の1月~6月までの間
一般市民が1691人も死んでいる。
この数は、統計を取り始めてから最多である。
その多くはタリバンの自爆テロのほか
駐留外国部隊の空爆によるものが多い。

欧米先進国で一般市民がテロで被害をうけたら
日本人は皆SNSなどでフランス国旗などを掲げたりするのだけれど
それが中東や東南アジアになると一切無関心。
アフガニスタンがどんな国旗なのかすら知らない存じない。
日本の心とはいずこ?

■ストロンチウム基準値の2万倍
経済産業省の発表によると
多核種除去設備ALPSで処理した汚染水にて
基準値の約2万倍にあたるストロンチウムを検出。
東電はこれまでALPSで処理すれば
トリチウム以外の62種類の放射性物質を除去できると説明していた。

1リットルあたり約60万ベクレルという猛烈な濃度。
飲んだら、間違いなく死ぬレベルです。
85万トンの汚染水のうち、約75万トンほど基準値オーバー。
これを海に流し・・・
その海でトライアストンやらヨットサーフィンという
オリンピック競技を開くそうです。(^-^)ニッコリ

■貯水タンクの汚染水を海洋放出
国と東電は、福島の海に汚染水を放出するため
福島の漁業関係者にたいして公聴会を開いた。
この公聴会の日、NHKのニュースでは東京五輪に向けて
サマータイムの導入の是非だけを取り上げていた。
増え続けるトリチウム水をずっと貯蔵するのは不可能であり
海洋放出するしか手立てはないのかもしれないが
福島の海に流すのは断固として反対である。
東北電力でもない東京電力が造った都心で使う電気の為の原発である。
公聴会で「海に流せば無害」というのであれば
東京湾に放出すればいい。

この主張、ごもっとも!!
たぶん、東京湾に流すとなれば、この無関心な都心の人たちも
事の重大さにきがつく・・・かも?

ちなみに国はオリンピックまでに
このストロンチウムで汚染されたトリチウム水を
全て海洋に放出する考えとのこと。

最後に・・・

■日独の差
ドイツでは、リーマンショック後
財政収支が一貫して黒字。
これはその年に生み出す借金がゼロであり
過去の借金も減らしている事を意味する。
これに対し日本は、借金膨張の一途。
公債(借金)残高はドイツがGDPの60%を切る見通しに対し
日本は236%に達する見通しで世界最悪である。

日独はともに敗戦国として戦後をスタートした。
戦中の中央銀行がハイパーインフレを起こし財政破たん。
その後に預金封鎖をおこない国民に酷い負担を強いたのも同じ。

違いは・・・
この歴史を国民にどう教え語り継いだかであろう。
日本の高校の教科書には「預金封鎖はインフレ抑制のため」とあるのみ。
だから、日本が戦後に財政破綻したことを認識すらしていない。
そして、高度成長期の自信、慢心が40年たった今でもはびこり
出来もしない高度成長願望にしがみつき
財政再建を怠るのだ。
(日本総研上席主任研究員河村小百合さんのコラム)

今の日本を理解するには、とても分かりやすい。
さて、オリンピックに何兆円も突っ込み・・・
ゼネコンに金をばらまき・・・
票を買う政治家さん方。

もう、それ止めましょう。
大船近辺でも、高速道路があちらこちらで出来まくってますが・・・

すべてが借金で作られていることを
国民は知るべきです。

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