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2016年9月24日土曜日

ニュートラルという術

東京新聞で連載中の「横尾忠則」の連載が面白いです。

その中で、とても印象深い一説がありました。

良いことの後には悪いこと、悪いことの後には良いことが必ずやってくる
この運命の法則を、今までの人生において、自分の肉体を通して体験させられてきた

だから次々と生じる変化に対しても・・・
常に感情的にはニュートラルに対応する術を自然に学ばされた

そして、それらは自分から仕掛けるというモノではなく
決まって向こうから仕掛けて来る

ニュートラル。

なるほど、ニュートラルか。

武道でいう「平常心」ですね。

結局は、そういう事なんですね。
そこに行きつくんだ。

そして、良いことと悪いことの繰り返しが・・・
運命の法則なんですね~

人生はサーフィンのようなもの
波にのまれても、また次の波に乗ればいい

これは、女性サーファー「ベサニー・ハミルトン」の言葉です。
彼女は、13歳の時サメに片手を食いちぎられ、肩から先をすべて失い・・・
その後、片腕で世界一になったプロサーファーです。

目の前の波に乗らなければ、何も生まれないんだよと、仰ってる。
悪い出来事に出くわし、そのから逃げてしまったら
良いことからも逃げてしまう事になるのだ。
というのを、体現されている御仁です。

そういえば・・・和製チャップリン、萩本欽一さんも同じこと言ってます。

不運だけとか幸運だけの人生なんてあり得ない
不運の後には、必ず幸運がやってくる
だから嫌なことや辛いことがあったら、「ラッキー」って思わなきゃ
次は、必ず幸運がまわってくるんだから

辛い時はは、大きな運をつかむ予兆
そこを逃げずに踏ん張ることが大事
人は誰しも同じ分だけ「運」を持ってるのだから

人は、つねに良いことと悪いことの天秤に乗っている。
そのバランスを自分で取ることはできない。
唯一、上下しないで居る術は、逃げること。
「俺は、良いことも悪いことも無いよ」なんて言っている人は
常に逃げ回っている人なんだと。

たまにいますよね。
「俺の人生には波がない」
なんて自慢している人。
なるほど~、そういうことなのか~!?

う~ん。


法則とは「決まり事」という意味です。
その躁鬱の法則に立ち向かうには・・・心を平静に保つ。

ニュートラル。

物凄く、難しいですね。
それを、どうやって手に入れるか?

日本の古武術が、ひも解いてくれそうです。

合気道の開祖「植芝盛平」の言葉。

合気道の極意は、己れの邪気をはらい
己れを宇宙そのものと一致させることにある
その方法は、「愛」である
愛は争わない
愛には敵はない
何ものかを敵とし、何ものかを争う心は
すでに宇宙の心ではない
愛とはすべての守り本尊であり
愛なくばすべては成り立たない

だから武技を争って勝ったり、負けたりするのは真の武ではない

真の武は、いかなる場合にも絶対不敗である
すなわち、絶対不敗とは、何ものとも争わぬことである

勝つとは己れの心の中の「争う心」に打ち勝つことである

己れに与えられた使命を成し遂げることである

なるほど。


「争うな」が、結論ですか。

争わなければ、負けない訳ですね。
敵を作らなければ良いのか。

真理ですね。

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