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2018年3月16日金曜日

無駄のある家

建築家伊藤誠康氏が基本設計を手がけた
当社売主の建売住宅「鎌倉市岡本2棟」の
B棟が本日、完成しました。



個性ある外観です。 



ビルドインの駐車場に玄関が続いています。

建築前・・・
伊藤先生から頂戴した「住宅模型」の写真。



ほぼ完ぺきに再現できてますね。(^^)

伊藤先生の最初の図では、仕上げは左官でした。
そこを私がサイディングに変え
サッシも、シャッターを増やしています。

そこが少し伊藤先生の意匠と異なっています。
(先生、申し訳ありません。)

内部仕上も、伊藤先生が監修すると自然素材が中心となりますが・・・


ドア・枠材は既製品とし
床は、イクタの合板をチョイス。


壁も壁紙としてあります。
(と言っても、ハイグレードのモノを選んでます。)

キッチンはおしゃれに使いやすい内容となっています。
レンジフードも独立マントル型!!
床は、磁気タイル。
背面にホーローパネル。(絵が描けます。)


コンロの後ろに食器棚スペースが独立しています。

ここに冷蔵庫も入ります。


廊下は、パントリーも兼ねた配置。


空間の考え方が巧みですね~。

奥にあるのは脱衣所兼ランドリー。
ランドリー(室内物干しスペース)があり・・・
その前に、大きな引違窓。


空間を、なんとも無駄に使ってます。
普通、施主も設計者も「空間=居住スペース」なので
こういう無駄な発想は、できないのですよね。

でも、居住スペースで満たした家は・・・
逆に狭く、収納が足りず、物があふれる家になったりするのです。

本物件は3階建です。
1Fに居室が2部屋。
2Fは、LDKと洗面・浴室。
3Fは・・・
通常2部屋とするところですが・・・

そこは建築家のなせる業!
・吹き抜け
・インナーバルコニー
・フリースペース
・倉庫
で構成されました。

完成すると、こうなります。



間取り的には「2SLDK」です。
4LDKの空間が2SLDKとなることにより
とても開放的な家となります。

世の中の建売住宅では、有り得ない設計です。
「部屋数が多い方が売れる」と盲信されているから。

でも、部屋で区切ったら・・・
3Fは、狭く暗い北側廊下に向かい合うドア。
たぶん、全然異なる家になる。

その既成概念を取り払うことで
家って、これだけ楽しい空間に生まれ変わるのです。

階段の袖壁は、本棚に。


ちなみに、2Fにも広いバルコニー。


3Fは、屋根付きバルコニー。


共働きでも、洗濯物を干して、仕事にいけます。
雨が降っても、なんの心配もありません。

玄関横には、キャンプ用品等をしまえる倉庫。



玄関にもオープンクロークがあり
ロングボードが4本ぐらい立てかけられます。

ガレージ部分と3Fのインナーバルコニーを合わせると
建築面積は130㎡を超えます。
(吹き抜けは未参入)

これだけやると・・・
決して安くはありません。
他の建売住宅にくらべると、だいぶ高いと思います。

でも、普通に建築家と言われる一級建築士事務所に依頼し
この建物を注文住宅で建てた場合、総額3000万円はかかるかな?
そう考えると、はるかに安い訳です。

ちなみに本物件。
建築開始は、去年の9月です。
下記は、建設中の紹介ページです。

時間、かかりすぎですね。(^^;)
同業者が見たら「バカじゃないの!」と言うでしょう。
でも、本来、家の建設って、このぐらいを要するのです。
手間暇、かかるのです。

本日、お客様にお引き渡しをしましたが・・・
お客様も大満足です。(^^)

この家で、新しい生活が始まります。

どこにいても、日中は明るい心地よい家です。

良い人生が歩んでいただけると確信しています。
空間設計をしていただいた伊藤先生に感謝です。

最後に。
やはり階段の回転場は、2段までが良いですね。


3段まわりの階段は、日々の生活をキツくします。
特に3階建ての家は絶対ダメ。
「急な階段」は年を取ったら地獄ですよ。

最近、ZEHや低炭素と、断熱性能ばかりに目が向けられていますが
住みやすさって、違うと思うのです。

その中の一つとして・・・
「緩やかで登りやすい階段」も
住宅の性能の中心として
しっかりと考えることをお勧め足ます。

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