2017年4月1日土曜日

銃剣道

私の武道暦は
小学生から中学生までやっていた剣道をいれると
35年になります。

その私が・・・

「銃剣道」という武道があるのを、昨日初めて知りました。

なぜ知ったかと言うと
「中学生の指導要領に銃剣道が追加された」
というニュースを見たからです。

銃剣とは・・・
これです。



※画像は武器庫さんのHPより

この銃剣の使い方を
中学生に教える。

それを指導要領に、自民党が入れたというのです。
籠池事件で大騒ぎしている間に。
個人的に、ド肝を抜きました。

本気か?
国会議員さん方。

子供達に「模擬銃」を持たせて・・・
人を刺したり切ったりする技術を、教えるの?

銃剣道とは、日本では主に自衛隊内部で行われているものです。
つまり、一般的に普及は全くしていません。
それを、今、このタイミングでなぜ?

要領の武道科目は下記の通りです。

・柔道
・剣道
・弓道
・相撲
・空手道
・合気道
・少林寺拳法
・なぎなた

これに、自民党の強い働きかけで、「銃剣道」が加わった。
その異質さは・・・
籠池騒動にしっかりと繋がって行きます。

科目は、各学校がこの中から選ぶことができます。
文科省は「強制ではない」といいますが、学校が任意で選ぶことが出来るのです。

分かります?
今、急ピッチで新しい学校が生まれている。
その中に、籠池氏のような思想をもった学校がある。
というか、そういう思想の学校を一生懸命作ろうとしている。
そんな学校は100%「銃剣」を選ぶでしょう。

こんなところで、政府の思惑が透けて見えるわけ。

個人的に、子供達が強くなるのは良いと思うのです。
武道に触れて、礼節を重んじ、人の痛みを知る。
でも銃剣道は違うよ。絶対。

他方「銃剣道への差別だ」などと仰る方も見受けます。
ネットでは・・・
「剣も弓も武器だ、銃剣と何ら変わらない。」とも。

いやいや、全然違うよ。(^^;)
それは、私の知っている武道家全員、皆口をそろえるよ。

こんなに急速にキナ臭くなって良いの?
恐ろしいスピードですよ。
日本丸の進む向きが、ここ数年で「面舵いっぱい」変わってきてる。
そう感じてなりません。

もし、私が自民党の議員で・・・
有事の際、日本を守るにはどうしたらよいかと考えるなら
手元にありもしない銃剣の技術なんて教えず
「サバイバル術」や「ボーイスカウト」を教科に入れます。

水道や電気ガスが止まり
食料の流通が止まったとき
子供達が生き残れる術を教えなきゃアカン。

それには、戦闘術ではなくて・・・
・何が食べられるのか?
・どうやったら火を起こせるのか?
・飲料水はどう確保するのか?
・動物はどう捕まえるのか?
・どうやってシメて、どうサバいて食べるか?

そこが無いと、皆、3日と持ちません。
そう考えると農家や猟師は人としてとても強い。

こんな漫画があります。



武田一義さんの渾身の漫画「ペリリュー楽園のゲルニカ」です。

昭和19年、夏。
太平洋戦争末期のペリリュー島での実録漫画です。
サンゴ礁の海と美しい森に覆われた楽園で
日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場。
飛行場奪取を目的に襲い掛かる米軍の精鋭4万。
迎え撃つは『徹底持久』を命じられた日本軍守備隊1万。
祖国から遠く離れた小さな島で、彼らは何のために戦い、何を思い生きたのか。


この漫画をぜひ読んでほしいです。
戦争とは何か。
すべてが分かります。

戦地へと送られた10代の子供達。
その子達が、灼熱のジャングルの中で
喉の渇きと空腹の苦しみに耐えられず
「死んだほうが楽だ」と死を選んでいく。

読みながら、身震いがとまりません。

個人的に、自衛隊なんていう言葉は誤魔化しですね。
他の国と同じく日本国軍て呼べばいい。
自衛隊なんていうから、可笑しい事になってる。

国民が一人一人、強くなるのも賛成できます。
銃を扱うスキルが必要なら、それを政治家が説けばいい。

ただ、表通りは通れないのを知っているから・・・
誰も知らない裏道を使おうとする。

姑息としか言いようがない。

決定的に矛盾しているのは・・・
「今の戦争はハイテクで地上戦は無い」と防衛大臣が言いながら
子供達に銃剣を教えようとしている事。

本心をひた隠して、口からデマカセを吐き
ばれないよう解らないように
徐々に国民をだましていくような様は、なんとも卑怯。

今回、籠池問題で明るみに出たのは・・・
まさに、その姑息な箇所なのです。

ハッキリ言います。
銃剣道は自衛隊で行われている実戦的な「銃剣術」です。
現に、銃剣道経験者のほとんどは、自衛隊関係者です。
自衛隊以外で習う事は困難なぐらいです。

体裁よく「道」を取って付けただけの戦争技術。
それを学校で「武道です」と嘘ついて教えるという政府。

ここまで言葉と体現が違うと、もう失笑も起きません。

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