静岡大学院教授の稲垣栄洋さんの東京新聞のコラム「紙つぶて」が、とても好きです。
今日も素晴らしい記事を拝見し、心を揺さぶられました。
先週の新聞だったか・・・
感銘した記事を紹介します。
私は大学で植物や作物を育てています。
土を耕して種をまき、水や肥料をやります。
そして害虫や雑草を取り除くのです。
育てるということは、とても手間がかかる作業です。
しかし「育てる」とは、どういうことなのでしょうか?
植物は日々、葉の数を増やし伸びていきます。
それは人間の仕業ではありません。
植物自身が「育っている」のです。
植物を育んでいるものはあるとすれば・・・
それは太陽の光や土や水です。
「育てている」といういい方は、おこがましい言葉だったかもしれません。
私に出来るのは、育ちやすい環境を整え
成長に必要なものを与えるだけのことなのです。
芽を出し
葉を広げ
茎を伸ばし
花が咲く
段階を経て植物が育つには、時間が必要です。
「育てる」とは、それをじっと「待ち続ける」ことでもあります。
全くの受け身なのです。
そういえば・・・
「子育て」という言葉もありました。
子供たちを育てることは出来ません。
出来ることは、健やかに育つための環境を整え
必要なものを与えてあげることなのでしょう。
昔の人は「作物は足音を聞いて育つ」と言いました。
一番大切なことは・・・
常に気に掛けて、見守り続けることだと・・・
先人は知っていたのです。
なるほど~
子育てとは、そういうことなんですか。
目からうろこです。
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