住宅サッシの結露の質問をお客様から良く受けます。
「ペアサッシであれば結露しないのか?」
「樹脂アルミ複合サッシであれば、結露しないのか?」
「外断熱であれば結露しないのか?」
「24時間計画換気システムを取り入れれば結露しないのか?」
面白いことに・・・
結露という言い回しは、2種類あります。
「窓の結露」と、「壁内結露」です。
システム換気や外断熱で「結露しない」というのは、壁内結露を指します。
結論を言うと・・・
窓の結露は、どんな家でもするのです。
結露をしないと言われている、木製サッシや三層ガラスサッシ。
これらも、冬、室内の温度が高ければ、結露します。
逆に木製サッシの場合は、水に弱いので、結露を頻繁に起こしてしまうと心配です。
2重サッシにしても、寒冷地ではやはり結露をするのです。(^^;)
ちなみに我が家は、LIXILの最新サッシ「サーモスⅡ」です。
このサッシは・・・
メーカー曰く「アルミ構造サッシの断熱をリードする」そうです。
熱伝導率の高いアルミ部分の露出を極限まで減らし、独自のスマートシナジーシステムによるアンカー式グレチャン・フレームイン構造・高性能複層ガラスが生み出す強力なシナジー効果により最高水準の断熱性能を実現。
これが、メーカーの売り文句です。
さて、我が家。
今、この時期の朝、掃出し窓がこんな状況です。
(クリックすると拡大します。)
レースなしのシェードカーテンとなります。
ガラス全面、汗をかいています。
アルミ部分はというと・・・
ビッシリ結露してますね。(^^;)
この時期、朝タイマーでガスファンヒーターを起きる30分前に作動させます。すると室内温度が20度程度、室外温度が9度前後となります。
建物は在来工法ですが、現場発泡ウレタン断熱を使用し、断熱性能が高い住宅です。
テレビCMで「魔法瓶の家」と放映しているあれです。
断熱性能は外断熱とほとんど変わりません。
ですので、玄関にあるガスヒーター一つで家の中全体が暖かい。
この時期でも、夜、Tシャツ一枚で過ごせます。
じゃあ、何故、最新断熱サッシでこんなに結露が起きるのか??
在来工法だから??
いえいえ、違います。
この原因は、サッシ&ガラスが夜、冷えるからです。
室内の温度が上がり、夜中に冷えたサッシとガラスに暖かい内気が一気に触れて起こります。
同じ家で、FIX窓(開かない窓)は・・・
結露していません。
サーモスのFIX窓は、フレームが殆ど露出していません。
外気が入り込む余地があまりないため、ガラスも冷えません。
引き違いの場合、レールの隙間から外気が少なからず入り込みます。
それで、サッシフレームが冷え、ガラスに伝っていくわけです。
よって、縦すべり窓も全面結露はありません。
下部結露は発生しています。
この下部結露は、木製サッシにも三層ガラスサッシにも、樹脂サッシにも起きます。
よく見ると・・・
樹脂の内枠にも汗が伝達しています。
つまり、冷えるものであれば、なんでも汗をかくという事です。
この結露を完全に防ぐ方法は何か??
ポイントは、カーテンです。
完全な断熱を求めるサイトの管理人は、カーテンを床に引きずるように設置し、窓の幅より10cm余計にカーテンの幅を取るよう指導しています。
内気とサッシをカーテンで完全に遮断するのですね。
でも・・・
カーテンを床に引きずったら、裾がホコリまみれですね。
しかも、いくらカーテンを充実させても、朝、カーテンを開けたとたん、結露します。
特に日が当たらない北側・西側の窓。
う~ん。
断熱性能が良い家ほど、室内の温度と外気の温度差が高くなります。
その中で唯一、計画暖房換気システムの家は、朝昼夜共に室内温度が変化しないため、サッシが常時温められ、結露をかなり抑えることができます。ただし、カーテンでサッシを遮ってしまうと結露します。
サッシが冷えなければ、結露しない。
でも、それは、かなり難しいのが現実です。
窓が少なければ・・・
家は暖かくなり・・・
結露も少なくなります。
でも解放感が損なわれます。
引き違い窓を2重サッシにするのが、今のところ一番の得策でしょうか?
でも、室内に厚みが出るし、2回開けなければならない。
結露を発生させないという外国製の特殊窓がありますが・・・
引き違いは、無いんだよな~。
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