2024年6月7日金曜日

消滅可能性都市

民間の有識者組織とされる
「日本創成会議」なるものが

日本にある1718の市町村のうち
896の市町村に対して
今後30年の間に
出産適齢の女性の人口が
半分以下に減ることで
「消滅可能性都市」
だと、名指ししたそうです。


現在、日本には・・・
市/792
町/743
村/183
の市町村が存在します。

嘘か本当か・・・
その半数が消滅するの?(^^;)

そもそも日本には、なぜ
都・道・府・県・市・区・町・村と
様々な形態の自治体が
存在するのでしょう?

これらは、室町時代以前から続く
「村文化」に端を発します。

個々の農民が
盗賊に襲われるのを恐れて
自然発生的に集団を形成し
自警を始めた。
その集落を「村」と呼ぶようになった。

その後、武家が台頭しだすと
武士が農民を支配し、領地化。
税金(年貢)を詐取するために
田畑が検地され
その検地の長さの単位が「丁」で
田んぼの長さを丁で表したのが
「町」の誕生です。
(1町は現代の1ヘクタール。)

これを奪い合ったのが戦国時代。

我々が見る時代劇には
よく『加賀百万石』とか出てきますが
石高とは
当時、1町(1ヘクタール)の面積から
10石の米が取れると想定されていて
百万石となると
10万町(10万ヘクタール)です。

10万町を平方メートルに直すと
1,000,000,000㎡(10億)
その広さは
現代の東京都の約半分ぐらいの
大きさです。

つまり、当時・・・
加賀(石川県)には
現在の東京都の面積の
約半分もの田んぼがあったと推測できます。

面白い!

話が脱線しまくったので
戻します。

現代の都道府県市町村の地方分けは
江戸時代の終焉とともに
生まれます。

江戸幕府が天皇に政権を返上した
大政奉還により
当時、奉行所?があった場所を
地域を統括する「府」として指定。

江戸府(東京)
大阪府
京都府
箱館府(函館)
越後府(新潟)
神奈川府
長崎府
甲斐府(山梨)
度会府(三重)
奈良府

1869年になると
東京・大阪・京都だけが残され
他は「県」に改称となり
1871年には260余りの藩が取り潰され
300余りの政府直轄の「県」が誕生。
その後、統廃合が繰り返され
1888年あたりで
現在の47都道府県近くまで削減。

同年、市制町村制が制定され
1889年に36か所が「市」として指定された。

それに合わせて
全国の町村の合併が行われ
町村数は約5分の1に減る。

その後、明治~大正~昭和~平成~令和に
移り行く中で
統合が繰り返され
現在の1718市町村になったとのこと。

驚くのは・・・
このグローバル近代化の波の中で
今だに江戸時代の自治区分が
現存するという事。

村社会・限界集落を題材にした漫画
「ガンニバル」が
ネットドラマ化され
評判になったのはついこの間でしたっけ?

作/二宮正明
刊/日本文芸社『週刊漫画ゴラク』

この漫画でも表現されていますが
市町村制というのは
完全に時代遅れなのです。

700年も前に自然発生した農村が
今なお、文化として
守られてきたことが
果たして正解なのか?

国の中央集権や
都心の一極集中が悪で
地方分権を善として
今、推進する向きがありますが

逆にとてつもなくロートルな
地方自治の形状を
このまま変えること無く
権利移譲をしていくのは
個人的に・・・
大きな間違いのような気がして
なりません。

ちなみに我が神奈川県は
毎年人口増加を続け
コロナ禍の影響により
令和4年度・5年度は
わずかに減っているようですが

全国住みたい街ランキングで
いつも上位に入る
横浜・鎌倉・川崎・藤沢が力を発揮し
人口数は47都道府県中
東京に次ぐ2位となっています。

そんな神奈川県内でも

①三浦市
②二宮町
③松田町
④山北町
⑤箱根町
⑥真鶴町
⑦大井町
⑧湯河原町
⑨清川村

計9市町村が
「消滅可能性都市」なんですって。

この発表を踏まえ・・・
県はどんな対応を取るのでしょう?

実は、地方分権の名のもとに
県ではなく、各市町村が単体で
立ち向かうこととなります。

各市町村は、議会で予算協議し

■小児医療費助成(通院)の拡充
■婚活イベント事業者への運営補助
■小中学校の同窓会の支援
■住宅建築資金への補助金
■プロモーション動画作成
■村営住宅としての借り上げ・貸し出し事業など

単独で、色々な政策を
打ち出しているようです。

う~ん、でも・・・
子育て中の人間としては
それら政策を見ると
なんだかとても的外れ。(汗)

逆にその政策を見るだけで
市町村だけでは
すでに限界を超えているのが
痛いほど感じ取れるのです。

神奈川県内は全国で唯一
政令指定都市が3つも存在し
完全な二重行政となっています。

県行政は、市町村に対して
全く機能していないように感じます。

そして・・・
県の土木事務所など訪れると
空気が止まっていて
民間の会社のような「活気」は
全くありません。

そんな状態なのに
1年間の一般会計だけで
2兆円を超える金を使ってる。(^^;)

いっそのこと、市・町・村を全廃して
すべてを県に集約させて
神奈川県を1つとして
運営していけば、良くないですか?

市・町・村役所などは全部残して
職員は、県職員になればよい。
市長や議員は、不要。

そうすれば・・・
機能不全の二重行政は一瞬で改善でき
空気が止まっている県行政も
活気が出てくきて
今の小学校のクラスの中での
点数付けのような自治行政は
消えて無くなりますよ。

こんなことを言うと
鎌倉市議会の議員さん方から
「文化が失われる!」
「議会軽視だ!」
などと、お叱りを受けそうですが

超高齢化が進み
若者がいない集落では
伝統文化の担い手が
そもそも居ないでしょ?

深刻な担い手不足の中で
赤字続きの行政が
個々の文化を守って行けますか?

第一、地方議員のなり手もおらず
宗教色が強い議員や
70歳を超える高齢議員ばかりで
これから新しい時代に向けて
行政を改善していけると思います?

絶対に無理でしょう。

ちなみに驚くことに・・・
神奈川県下の市町村議員だけでも

横浜市/86人
川崎市/60人
横須賀市/39人
鎌倉市/26人
逗子市/17人
三浦市/13人
葉山町/14人
相模原市/46人
厚木市/28人
大和市/28人
海老名市/22人
座間市/22人
綾瀬市/20人
愛川町/14人
清川村/8人
平塚市/26人
藤沢市/36人
茅ヶ崎市/28人
秦野市/24人
伊勢原市/20人
寒川町/6人
大磯町/16人
二宮町/14人
小田原市/27人
南足柄市/16人
中井町/12人
大井町/14人
松田町/12人
山北町/12人
開成町/12人
箱根町/14人
真鶴町/10人
湯河原町/14人

こんなに居るんですよ。
ビックリしません?

さらに個々に
市長・町長・村長が居て
副市長・副町長・副村長が居て
高給を取っています。

しかもこの上に
神奈川県議会議員が105人(汗)

これ日本全国・・・
同じ構造なんですよ。
47都道府県でです。

超、無駄ですよ。
お金の無駄もさることながら
時間の無駄が半端ない。

このインターネット社会の中で
個々の自治体が各々選挙をして
議員を決めて議会を開き
個別案件をいちいち審議して
合議制で決めていくという
超ドローカルな今のシステムは・・・

『地球全体で考えよう』
という今のグローバル時代に
どこをどう考えても
適していないでしょ?

県内の市町村を全て統合して
無駄な行政を一つに集約する。
県内の稼ぎ頭である
「横浜」「川崎」「鎌倉」の金を使い
箱根や湯河原を守っていけば良いじゃない?

物凄く合理的で
完璧な解決策だと
思うんだけどな~。(^^;)

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