2020年3月9日月曜日

東海第二

奥久慈茶組合長藤田宏之さん
原子力発電所の風評被害に関して
東京新聞紙面にて
こんなことを仰っていました。

原発を動かす
一事業者の利益だけを求めて
私たち周辺住民が
事故におびえながら
生活しなければならないのは
なぜか?

東海第二の30キロ圏に入る自治会では
原発事故時の
広域避難計画の策定が
求められており
我が大子町は「避難先」となっている。

だが、風向きによっては
私たちも避難をしいれられ
茨城に限らず
首都圏全体でパニックになる。

そもそも・・・
一事業者のために
避難計画を作る自体がおかしい。

避難計画が必要であれば
こんな危険なものは
初めから造らなければいい。
そこまでして
東海第二を動かす理由はない。

事故当時
福島第一から約300キロ離れた
神奈川県のお茶から
放射能セシウムが検出されたのを知り
大子町は100キロしか離れていないし
出荷した後に
知らなかったでは済まされないと
検査を受けたところ
セシウムが検出され
出荷制限となった。

制限は翌年に解除されたが
売り上げは4割減少して
回復していない。

東海第二原発は
我が茶畑から、約50km先。
もし事故が起きたら
生産者として
仕事を諦めざるを得ない。

現在、再稼働にまっしぐらの
東海第二原発がある茨城県。
その県内の農業組合の
悲痛の叫びです。

この記事を読んだとき
我々は
なんとも想像力が無い生き物なのかと
自分自身、愕然としました。

なぜ、一企業の一事業の為に
半径30km圏内の一般人が
避難計画を立てなければならないのか?

そうですね。
本当にそうですね。

ある日突然、家の横に
工場が出来ることになり

「爆発することあるから」
と一方的に通知され
町内会で避難計画を求められ
「もし爆発したら一刻も早く非難してね」
といわれたら
貴方、OKですか?

それが、今
まかり通っているんです。
地元の反対は真っ当です。

元々が「ヤバいよ。」という設定なんです。
それなのに安全という政府。

ハナから矛盾している。
どちらが正しい?

そんなことも想像せず
我々は目をそらし続け
解ろうとしていない。

そして先日・・・
安倍総理大臣が
福島県双葉町などを視察し
その地で記者会見を行い

「日本中の多くの方々に
この浜通りに移住をしていただきたい。」

と仰られました。
そして、驚くことに

「移住者に国が金を出す。」

とまで、発表されました。

それを見越して
今月14日に全線開通するJR常磐線。
その車両は
試験走行後の車両検査で
高濃度汚染をしたことが
話題になっています。

その結果を、国もJRもひた隠します。
なんでも、開通するために
線路と駅だけ除染したそうです。

想像してみてください。

もし、ウクライナの大統領が
全世界に向けて
「お金あげるから、チェルノブイリに住んで。」
と記者会見している姿をテレビで見たら

貴方は、どう思いますか?

日本人は、皆
「狂気」としか思えないでしょう。
それを自国の総理大臣が実演しているのです。

双葉町は
現在メルトダウン中の原発がある町です。
日本で最も放射能汚染されている場所です。
そこに日本の総理大臣様が
オリンピックのために避難解除して
「金あげるから、住め!」
と仰っしゃっている異常事態。

ひびの入った煙突一本
何年かけても
未だに撤去出来きず

もう一度地震が起きたら
新たな甚大災害になる危険がある
メルトダウン中の原発3機が
存在する地です。

どうやら、我々は
狂気の真っただ中に居るようです。

人は狂気の外に居ると
最大限警戒しますが
その真っ只中に居ると
こうも鈍感になるのです。

そして・・・
本来、国民を放射能から守る立場にある
環境大臣の小泉進次郎が
目を疑う記者会見をしました。

双葉町で除去された「除染土」を
福島県から初めて県外に持ち出し
なんと、植木にして
霞が関の合同庁舎に持ち込み
自分の執務室に飾るという所業を
満面の笑みで行い
全世界に向け、こう仰いました。

「汚染土は安全です。」

危険だから除去した土です。
それを、なぜ?
正気沙汰ではありません。

この人たちは
自分の行いが何を招く事になるのか
想像すらできないでいます。

彼らは、究極の前例を
つくってしまっているのです。

これでもし・・・
中国で原子力発電所がメルトダウンして
中国政府がすべてを覆い隠し
何もせずただ
「大丈夫」「コントロールしてる」
と発表したとしても
日本は、一切文句が言えなくなるでしょう。

今、日本政府が行っている
メルトダウンに対する対応を
踏襲されてしまったら
日本は手も足も出ない。

汚染水は海に放出され
日本海は死の海となる。

放射能は大気に無限に放出されつづけ
PM2.5のように
四六時中、日本に降り注いでくることでしょう。

それを、文句ひとつ言えず
指をくわえて見ていることになる。
自分たちが今
行っている所業によってです。

なんとも
想像力の無い連中であり
なんとも恐ろしい未来を予知できない
我々なのでしょうか。

日本が
中国や韓国、そして東南アジア諸国に対し
悪しき前例になってはなりません。

中国37機
台湾6機
韓国24機

他国の原発は、海を挟んで
目と鼻の先です。

日本は良心の国です。
一刻も早く目を覚ましてくれることを
切に願います。

0 件のコメント:

コメントを投稿