2019年9月15日日曜日

捨て石

前環境大臣の原田義昭衆議院議員が
退任前日の会見で
「汚染水は海に放出するしかない」
と話し、大きなニュースとなりました。

その後、自身のブログにて

海洋放出、稀釈の方法しか解決策は残されていない。
漁業者の被害、風評被害、韓国などの国際非難
大変な困難は待ち受けているが
われわれは何処かで結論を出さなければならない。

この汚染処理水の排出については
安全性、科学的基準は全て満たされている。
原子力規制委員会の委員長も
はっきりと早く放出稀釈すべしと発言している。
世界の、日本の、全ての原発からは
処理水海洋放出が当たり前のように行われており
何の問題も起こっていない。

風評被害や外国の風評懸念には
逃げずに正面から、科学的安全性と
世界基準を徹底的に説明することで
必ず理解されるはずだ。

福島の現場に行くと誰でも分かる
処理水を貯留するに何百の貯留タンクを作っており
2、3年後にはさらに新しい場所を見つけて
巨大なタンクを作らなければならない。
国民はその不条理に
早く気づかなければならない。

誰かが言わなければならない。
この思いが多分私を追い立てた。
国益のためには誰かが言わずに
この大問題をズルズルと引っ張るわけにはいかない。

そして、その後
SNSで「自分は捨て石」と発言しました。

何の捨て石になったの、この人は?
「自分は国民の未来のための捨て石となった。」
的なことを言ってますが・・・
原子力村の捨て石だということは
誰が見ても明らかです。
失笑するしかありません。

マスコミは・・・
この環境大臣の発言の表面しか撫でないので
確信には、一切触れていません。
この人の発言の最大の問題点は
違う所にあります。

この小さな国土の日本で
世界第3位の数の原子力発電所があり
先進国で唯一成人病が増え続け
これだけ健康志向の国民なのに
癌患者が増え続け、癌が死因一位。

その状況で、よく平然と・・・

存在する全ての原発からは
処理水海洋放出が当たり前のように行われており
何の問題も起こっていない。

と言い切れるなと思うのです。
バカなのかな?

なぜ、様々な成人病が増え続け
どうして、2人に1人が癌になるのか?
そして、なぜ3人に1人が癌で死ぬのか?

それは、海洋に放出された放射能物質が
海底や川底の砂や岩などに沈殿するからで
それが日本人の食生活に直撃しているからだと
指摘する研究者がいます。

日本人は、ノリを食べ、海藻を食べ
アサリやシジミ等、様々な貝類を食べます。
海底にすむ根魚やエビ・カニが大好きです。
また、山々の野草・キノコを食べる習慣があり
お茶を好んで飲みます。

日本のソウルフード「味噌汁」は
昆布や煮干しで出汁をとり
ワカメやナメコ、アサリやシジミを入れます。

何の問題も起こってない?
我が国の環境大臣がこう仰ってますが・・・
皆さん、そう思いますか?

政治家の皆さんは
「科学的に証明された」と良く仰いますが

東京工科大学の江頭教授曰く

私は「科学的に証明」されているという表現が
気になって仕方がないのです。
「証明されている」と言えば
正しいということを意味している様に聞こえますが
数学とは異なり、科学の正しさの由来は
「実験によって確認されている。」
という事実であり、その正しさが保証されるのは
「理論と実験が矛盾したら理論を修正」するからです。
ですから、何かの主張が科学に基づいて正しいと言う場合
その確実性の程度は
「元になった理論がどの程度実験で確認されているか」
によって色々だと考えるべきです。

比較的実績のすくない理論に基づいた主張は
現実と矛盾して修正を余儀なくされる可能性が高い。
ありのままに言えば
間違っている可能性があるのです。

科学の主張の正しさは「常に条件付き」です。

ある科学的な主張がどの程度正しいか。
それを判断するには
元になった理論を良く理解し
どこでどのように使われて確認されているかを
把握している必要があります。
それができる人は、科学者・専門家だけです。

科学者が判断の結果を伝えるとき
その言葉として
「科学的に証明されている。」
という表現は
あまり良い表現とは言えません。

「数学的に証明されている。」
という数学的な主張の正しさを形容詞として用い
科学的な主張の信頼性をアピールする表現は
専門家以外の人が聞いて本気にしたら、大変です。

わかります?
科学者が「科学は、常に修正されるもの。」
と仰っているのです。

それを
なぜ、政治家が「科学的に安全が証明された。」だとか
ヌケヌケと、ぬかせるのでしょう?

我々日本人は・・・
こと「化学」とか「科学」という言葉に弱いです。
もっと言うと
「政治家」「先生」「教授」「社長」
「何々賞受賞者」とかいう人にメッポウ弱い。

だから
先生と呼ばれ、弁護士などの免許を持つ政治家が
「科学」なんて言葉を吐こうものなら
もうそれだけで「はは~」とひれ伏してしまう。

なんとも、バカにされてます。

このブログを見た人は
これだけ、絶対に認識してほしい。

科学とは
何かを100%証明するものでは
決してありません。
往々に間違っていることが多いものです。

そして、低濃度放射能の人への影響の科学的な研究は
実は始まったばかりで、全く実証されていないのが現実です。


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