哲学者の内山節さんのコラムより
以下抜粋
グローバル化とは
一つの価値観やシステムが
世界に広がっていくことを意味している。
(皆が勘違いしているような)
情報や交通の発達により
国際的な動きが活発になる事ではない。
ヨーロッパで生まれた民主主義という価値観や
資本主義というシステムが広がっていったのが
グローバル化である。
ところが
これらの動きは
そう簡単には実現しなかった。
どこの国にも伝統的な価値観やシステムがあって
それらが抵抗をしたからである。
他人を助けることを美徳としてきた社会に
資本主義的な競争システムを導入しても
うまく行かない。
よって、二十世紀半ばに
国ごとに独自性があるグローバル化が進んだ。
例えば日本的な資本主義とか
イタリア的な資本主義というものである。
とすると
二十世紀末ごろから言われはじめた
今日のグローバル化とは何を意味しているのだろう?
それは・・・
伝統的な価値観や社会システムを
排除していこうという動きだった。
つまり、世界規模の均一的な資本主義をつくろうという試みである。
これを実現するために
誰もが認めるグローバルな価値観の役割を果たすのが
お金だった。
こうして・・・
今日のグローバル化は
「金融と企業の経営システムの統一」
「金に換算された利益を最大化するためのシステム統一」
として、進められた。
だが・・・
そうなれば、お金は単なる道具ではなくなる。
全てがお金を増殖させることを目的とし
企業システムも
人々の労働も
人々の消費も
全てがお金のための道具になっていく。
お金が最高権力者として
人間や社会を支配するという転倒が
生じてしまうのである。
ところがそのお金は・・・
虚構でしかない。
今日のお金は、各国の中央銀行が印刷した紙切れにすぎず
私たちがそれをお金という特別なものだと
信用することによってのみ成り立っている。
いわば・・・
共同幻想によって支えられた
虚構でしかないのである。
とすると・・・
金が支配する時代とは・・・
虚構が現実を支配する時代だということになる。
そして、このことが今日の世界を劣悪にした。
『偉大なるアメリカ』という虚構の復活。
アメリカを壊している不法移民という
虚構を掲げて当選したのがトランプ大統領だ。
強い国家の存在が
我々を守てくれるという虚構が
今日ではヨーロッパ国家主義勢力を伸長させ
日本政府もまた
アベノミクスという虚構を政権維持に使っている。
グローバル化が叫ばれるようになってから
世界は劣化してしまった。
その理由は・・・
虚構が支配する時代をつくりだしたからなのである。
以上
なるほど。
合点がいきました。
いつから日本はこんな不寛容な社会になってしまったのか?
日本人は、いつから個人主義になってしまったのか?
その答えがこんなところにあったんですね。
今、若者のほとんどが・・・
自分さえ良ければという価値観を持っています。
オレオレ詐欺が典型ですね。
昔の日本文化には「ご老人から金を奪う」なんて
鬼畜でもやらなかった所業です。
人様も街も政治も国も・・・
そして将来も・・・
どうなろうと知ったことではない。
この糞みたいな価値観が日本を支配し始めています。
そんな息苦しい社会になっている根源は
企業と政府が一体となって推し進める
『急速なグローバル化』だったのですね。
勉強になります。
でも、今・・・
政府は、猛スピードでグローバル化を進めながら
我々国民には「古き良き日本を取り戻す」という
真逆のことを口にしています。
これは、安倍さんが嘘つきとか二枚舌なのではなく
異次元緩和を掲げる政府の下
ただの紙切れを擦りまくる日本銀行と
その日本銀行に株を買い支えられている日本企業が
政府を支援するという無茶苦茶なスパイラルの現社会を
とにかく誤魔化そうとしている様なんです。
だから、安倍さんが悪い訳じゃない。
彼を操る経済界、その大株主のアメリカンマネー。
もう、政府も日本銀行も企業も「金」に雁字搦めなんです。
グローバル化が虚構そのものという訳です。
だから・・・
世界を席巻したメイドインジャパンが
虚構の資本の下に堕ち
偽造・偽装・ねつ造・虚偽etc・・・
こんな屑みたいなニュースしか聞かないまでに
成り下がってしまったのです。
とても納得。
腑に落ちました。
↓下記リンクは、内山さんが代表を務める森づくりフォーラムです。
https://www.moridukuri.jp/
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