2018年11月8日木曜日

断熱材値上げ

環境とか
政治の話をすると
アクセス数がガクンと落ちる、当ブログ。

ここ数日、環境の話をしただけですが・・・
アクセス数が通常の約3分の2に落ち込んでいます。

皆さん、見たくないのですね。
自分の日常生活に都合の悪いことは。(^^;)

「臭いものには蓋をしたい。」
「見ざる、聞かざる、言わざる。」

だから、政治は興味なし。
環境問題も、他人がやってくれるだろう。
極論的に・・・
『一人の力では、もうどうにもならない。』
という考えに至る。

だから、日々おこる政治の醜聞も
「このおっさん、おばさん、またやってら~。」
と、ほくそ笑むだけ。
それですべて終わり。

そんな、国民心理がとても良く読み取れる事案かと思います。

さて、朝一でブログのカウント数の落ち込みを見て
う~んと唸っている私ですが・・・
もう一つ、深く唸る事案が続いております。

去年から続く、頭の痛い「通知」が
また、新たにやって参りました。


今度は、断熱材の材料及び工事費の値上げですか!!

しかも、いっぺんに10%もの値上げ。(TT)号泣

当社が採用しているのはセルローズファイバー断熱です。

売れ残った雑誌や新聞を古紙といいます。
その古紙を回収し、粉砕。
そして特殊加工したものがセルローズファイバーと生まれ変わります。
よって『究極のエコ建材』といわれる断熱材なのです。

輸入品等、数あるセルローズファイバーの中で
個人的に一番信頼がおける日本企業のものを使っています。
日本の紙の製造大手である日本製紙株式会社が製造した
乾式セルローズファイバー「スーパージェットファイバー」です。

日本製紙の卸売会社である日本製紙木材株式会社が販売元で
セルローズファイバーの施工専門業者であるT社を通して発注をしています。
今回は、そのT社さんから値上げのお知らせとなります。

大体、30坪の家をセルローズファイバー断熱で施工をしますと
一般の地域工務店ですと・・・
床・壁・天井のすべてを断熱施工を行った場合
工事費(材工)で、税込100万円程度を要します。

10%の値上げとなりますと
単純計算で10万円の値上げとなります。

この値上げは、消費税増税は関係しておりません。
よって来年、消費税が値上げされた場合、税額も上乗せされます。

断熱工事だけで、1棟で約10万円の値上がり。
普通の充填型のグラスウール等で施工した場合の
丸々の断熱材の材料費分ですね。

我々のような零細企業は・・・
これをすべて、売値に転換するしか術はありません。

すでにここ数年で、さまざまなものが値上がりし
我々の建築コストは、全体で20%ほど上がっています。

ですが、身近な飲食物等は価格を据え置きして
中に入っている物の量を減らしたり(ポテトチップスが顕著)
消費者はうまく誤魔化されてしまっている部分があります。

建材にいたっては、メートル単価や平米単価、坪単価がほとんどなので
値上がりがダイレクトに商品に響いてきます。

今年に入り、ほとんどの建材が一斉に値上がりをしているので
コスト管理する経営者は、どこも頭が痛いでしょうね。

ちなみに・・・
パワービルダー(大手建売業者)やハウスメーカーは
商品の値上がりは表だってはしていません。

各社グループ会社に卸問屋や建材工場を抱え
サッシや水回りの機器も建材メーカーと直接に取引を行え
また、数千を超える大量取引を行うので
われわれとは、まったく流通が異なります。

また、工場や倉庫内の作業員に
発展途上国の外国人を雇い入れることにより
人件費も安く抑えているようです。

我々もメーカーとの直接取引を行いたいところですが
それは、日本の流通慣習が許してくれません。
さまざまな卸問屋を介するため
流通や人件費のコストUPを大手のように吸収することが出来ません。

さらに、人件費を抑えるために外国人を雇い入れようとしても
工場も倉庫も持ち合わせておらず
職人方も個人でやっている人がほとんどなので
大工や左官、板金・家具・畳・電気・塗装工などの特殊技能職に
数年でビザが切れる人たちを雇い入れるのは、不可能に近い。

よって、今起きているのは・・・
地域工務店の『独り歩きする価格高騰』と
それによる地場工務店からの顧客離れです。

今まで、地場工務店は
「ハウスメーカーは高いから地場工務店さんで!」
「安価な家は嫌だから少し高くても地場工務店さんで!」
という需要のもとに生き残ってきました。

しかし、これからは
地域工務店と大手ハウスメーカーの価格差がどんどん埋まり
逆にパワービルダーの注文住宅との価格差が広がり続けることで
その間の「中間層」で生きて来た我々は、より一層厳しい状況になるでしょう。

すでに、仲間内では・・・
「今年に入り受注ができない。」という嘆きが多々聞こえてきます。

どうするか?
我が社も悩みどころです。

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