2018年10月22日月曜日

サウジアラビア殺人事件

師岡カリーマの「本音のコラム」より(以下転載)

政権批判で知られるサウジアラビア人ジャーナリスト
ジャマル・ハショクジ氏(日本の報道ではカショギ)
が、トルコで自国の領事館に入ったまま失踪した事件。
中で殺害されたことは、もはや確実らしい。
凄惨なギャング映画とずっこけスパイ喜劇が合体したような
奇怪な展開が全世界で注目を集めるのもしかたない。

サウジアラビアと親密な欧米諸国も
今回ばかりは動揺がみられ
まずは民間企業でサウジアラビアとの投資関係を
見直す動きが報道されている。

サウジアラビアで予定される投資会議「砂漠のダボス」も
各国の民間企業の出席取り消しが相次ぐ。

いまさら?

少なくともハショクジ事件は一応まだ謎が残る。
一方、イエメンの惨状には・・・
謎もイチジクの葉もない。
※イチジクの葉とは、都合の悪い物を隠すという意味。
由来は、アダムとイブが陰部をイチジクの葉で隠していたからと言われる。

サウジアラビア率いるアラブ同盟が

イエメンへの軍事介入で不要に拡大した内線により
過去100年で世界に類を見ない『飢餓』に直面するイエメン。
援助団体によれば・・・
去年は、毎日130人もの子供が死んだという。

八月には米英仏が支援する同盟軍が
スクールバスを「誤爆」した。
大人とは別に、40人の子供の命が奪われた。

イエメンの飢えて瀕死の幼児の映像を見て・・・
投資を見直した大企業はあったか?


「サウジアラビアは10兆円の武器を買ってくれる。」
「失踪事件関与を否定する国王と皇太子を信じよう。」
というアメリカ大統領を筆頭に・・・
利益至上主義世界全体が・・・
これらサウジアラビアの政治を批判していたハショクジ氏の死に
加担したのではないのだろうか?

以上
(10月20日東京新聞夕刊より)

日々、ワイドショーをお楽しみの皆様。
ちょっと、想像してみてください。

朝、いつもと同じように「行ってきま~す。」と
笑顔で手を振りながらスクールバスに乗って行った我が子が
空高く飛ぶ戦闘機からの突然のミサイル攻撃で
何の前触れもなく、殺される現実を。

一瞬でこの世から焼き消えてしまった我が子たち。
親たちには、すぐには知らされなかったでしょう。
何が起きたかも解らず・・・
現場に行っても誰の肉片かも解らず途方に暮れ

犯人は、逮捕もされず、責任を負いもせず。
誰がやったのかさえ分からない。
ただ正義の為だったと言い
「テロリストと間違えた」と支援国一同、一切悪びれない。

そんな絶望な出来事が、今、この瞬間・・・
ドンドンと起きているのです。

その究極の理不尽には何もスポットライトが当たらず
日本では数秒のニュースになるだけ。
「戦争は別もの」という摩訶不思議な認識。

子供が、毎日130人も餓死していても
「戦争だから仕方ない」と皆が思う。

戦争を支援する先進国でテロが起きて
欧米人が死んだ途端「平和への挑戦だ。」と大騒ぎ。
マスコミは何時間も特集し、日本国民全員がいきり立つ。

テロを起こしているのは戦争の被害者で
テロが起きているのは、戦争を支援する国。
そこには、誰も触れない。

また、身近な東南アジアでも毎日のようにテロが起きています。
全く報道されていないですが
観光で人気のタイでは、去年に月平均17件のテロが発生し
外務省から渡航中止勧告まで出ていたそうです。

近くのアジアは全くの無関心で
遠くフランスやアメリカに親近感があり敏感という不思議。



地球儀を見て、物凄い違和感を感じてください。


北朝鮮なんて隣ですよ。
東京から九州に行くのと同じ距離。
目と鼻の先。

それなのに・・・
なぜ、こんなに他人任せで・・・
なぜ、これほど他人行儀にできるのだろう?

師岡カリーマさんのコラムをみて・・・
日本のもつ『気持ち悪さ』を強く感じます。

普通の人間は「遠くの火事より背中の灸」です。
近くで起こっている事に敏感な生き物なのです。
ですが、今の日本は、すべてメディア次第。

ワイドショー&ニュースショーで、コントロールされ放題。

メディアの扱い方一つで
その感覚がいくらでも麻痺してしまう。

そこにこの国がどうとでもなってしまう危うさがあります。

それを改めて知らされた、カリーマさんの記事でした。


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