2018年4月28日土曜日

無垢無塗装の床

現在建築中の建築家の建売住宅「鎌倉市雪ノ下」2棟。
建物工事も6割ほど進んでおり・・・
先日、根気のいる「床張り」が終わりました。

本物件の床は、オークの6尺1枚ものの無垢材です。
幅は90mmで、継ぎ目のない本物の一枚(OPC)ものです。
6尺は、約1820mmですので
板一枚が1800×90というサイズとなります。

これを一枚一枚・・・
各棟梁の井関大工と遠藤大工が頭を悩ませながら、張っていきます。

■下記はA棟担当の遠藤棟梁
(※クリックすると拡大します。)

普通の住宅の場合、こういう張り方はしません。
普及品は一枚1820×303合板の『複合フローリング』なので
何も考えず、合板を無造作に重ね合わせれば終わりです。
よって30坪の家であれば、1日で完了となります。

しかし、無垢床の場合は無造作にすることがNG。
一枚一枚、反りやヨレをチェックしながらカンナを掛け
また、割れたり節が悪いものは省きながら
冬場は、膨張を鑑みてスペーサー(隙間を開ける)を当て
夏場は、収縮を想定して、めいいっぱい密着させます。

施工日数は、4~5倍ほどかかります。

無垢床の場合、規則的に『馬張り』に施工する場合が殆どですが・・・
当社の場合『ランダム張り』となります。

よって、一度、本施工前に仮置きをします。

■下記は、B棟仮置きの写真。 

仮置きをして、遠目でチェック。
眺めて・・・
「継ぎ目の合わさりが不自然ではないか?」
「もっと、美しくならないか?」

並び替えながら、試行錯誤します。


それで、納得した後、実際に張っていきます。

■下記は、B棟担当の井関棟梁。 

大工さんの手間は、規則的な張り方の2倍はかかり
また、反りや板の癖を見抜く技術も必要となり
とても大変な作業と言えます。

でも、そこはあまり口をだしません。
現場は、棟梁にまかせっきりですが・・・
この二人に任せておけば、仕上がりが悪くなることはないのです。

井関棟梁(屋号:井関工務店)
遠藤棟梁(屋号:遠藤)

毎度、感謝。

玄関回りは、国産の赤松の無垢板を張ってもらいました。 



これは、フローリング用の赤松(上小節)で、15mm厚の本実です。

軒天と破風は、伊藤先生より『無垢板』指定となっています。
ということで、破風はレッドシダー。
軒天は、国産の赤杉(特等)


贅沢ですね~。
これらも『大工さんの腕』が仕上がりを大きく左右します。
ここも4000mm×90mm一枚板を乱張りにしており
床と同じよう、仕上がりの想定は、大工さん任せ。
抜群の仕上がり、本当に頭が下がります。

あとは、我が社が・・・
この対価として、もう少し大工さんに手間代を払えれば良いのですが・・・
施主として、もう少し高く売る努力が必要です。
これは、企業努力で頑張るしかないです。

コストカットではなく、コストアップ。
技術や材料や人件費を削って、安い物を作るのではなく
良い物を作って、それに見合う対価を払う。
それには、良い物を高く売る必要があります。

それには、やはりネームバリューが必要のようです。
当社は建築家の先生の力を借りています。

そこをもっとうまくアピールできないものかしら?

話は元に戻りまして・・・ 外部は、雨がかかる前に仕上げを急ぎます。

腕の良く、現在、ひっぱりダコの「石井塗装」さんに無理をお願いして
施行直後にキシラデコール「やすらぎ」を2度塗りしてもらいました。
これまた、いつも有難うございます。
感謝です。

外壁は、すでにモルタルの下塗りと中塗りが終わっており
これから、左官の飛鳥工業さんに鏝塗りで仕上げてもらいます。

色と塗り方は、私が考えなければなりません。

つづく

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