2018年4月22日日曜日

疲労は蓄積するもの

オーバートレーニング症候群という病気。

リオデジャネイロオリンピックで銀メダルとをった柔道家が
その後、まったく精彩を欠き、試合に全然勝つことが出来なくなった。
しかし、その理由が解らない。
藁をもつかむ思いで大学病院にかかった結果
この病気を診断されたことで世に出てきたマイナーな病名です。

柔道の日本代表選手は・・・
嘘か本当か、一日8時間の練習をするといわれています。
有名な話では、ヤワラちゃんこと谷亮子が
子供のころからオリンピックで金メダルを取るまでの間
十年以上、1年365日1日たりとも休むことなく
稽古を続けたというものがあります。

強くなるために、休みなくトレーニングを続ける。
ライバルよりも、多く練習する。
そうすれば強くなるという・・・
日本で当たり前のように語られる肉体的な精神論ですが

1日8時間は、誰がどう考えても過度なトレーニングです。
週のうち1~2日であれば良いですが
これを常時行うのは、120%オーバーワークとなります。
一時的なオーバーワークであれば、体はリカバリーしてくれますが
常時、オーバーワークをしてしまうと
体に疲労が蓄積して、食欲不振が起き、運動能力が低下。
運動能力が低下すると、ますますトレーニング課す傾向があり
そうなると、さらに疲労がたまり、結果免疫力が低下し、体調不良となる。
怪我や病気、また倦怠感等様々な疾患を負うこととなる。

そして、精神的に参ってしまい・・・
「これだけやった」のに「結果が付いてこない」となると
「自分は才能が無いのか」という負のスパイラルに陥る。

この傾向は、個人競技の選手がよく陥るものです。
格闘技界でも、それによりどれだけ才能豊かな人たちが辞めていったことか。

外国では「トレーニング」よりも「回復」の方がとても重要視されます。

MLBのコーチが

日本の高校野球が土日も休みなく練習をする様子を見て
クレイジーと言ったのは有名な話で
日本のように、質より量というトレーニング理論は皆無。
量より質。
いかに効率的にトレーニングして回復するかが全てです。

KNOCKOUTのチャンピオン森井洋介選手は
今回の試合の前の一か月間、毎日まともに立てないぐらい練習をし
家に這いつくばって帰るほど練習をしたそうです。

それはアカンですよ。
絶対にオーバートレーニング症候群に陥っていたのだと思われます。

これ・・・
実は、競技者だけの話ではないのです。

一般人も同じです。
我々も、人生の『個人競技者』なんです。

自分の体に疲労を感じ、気持ちが落ち込む時
多々ありますよね?
で、皆さん、自分一人で解決しようとします。

仕事が忙しかったり
子育てが大変だったり
夫婦関係がこじれていたり
家族の介護があったり
近所付き合いや友達付き合いに疲弊していたり

色々な事が重なると、疲労はたまる一方です。
でも大体の人が「無理をするしかない」と判断します。
そんな状況が続くと、日常生活のオーバーワークに陥る。

心が落ち込むのは、警笛です。
体が神経に「危ないよ」と知らせ、神経が心に警笛をならしている状態。
その警笛を無視すると、オーバーワーク症候群となる。
体に引っ張られて、心がやられてしまう。

症状は、オーバートレーニング症候群とまったく一緒。
原因不明の体調不良、ヤル気がそがれ、鬱となる。

最近、私も45歳を目の前にして
「疲れが取れないな。」と感じることが多くなりました。
こりゃ危ないな~と心底思うのです。
でも、こんな症候群があるのだと知っていれば
さほど怖くありません。

「一に子育て・二に仕事・三四が妻で、五に空手」です。
隙をみて、空手のトレーニングを差し込んでいくのですが
時間を割くのは、皆が寝静まった深夜となることがほとんど。

今までは、なんともなかったのです。
ライフワークでしたし・・・。(^^;)
でも、最近、なんだかしんどい。
(いとうあさこ調)

ここで無理をしたらダメなんですね、きっと。
自分の日常を見直さなければならないシグナルかと。

子供は、日々、手に負えません。
仕事は、身が流されるまま。
この二つは、コントロールが効きませんので
必然的に、妻or空手となります。

出来る限り、効率良くすることがコツでしょうか?

妻を『効率良く』なんていったら、殺されそうなので・・・
やはり空手を削るしかないのかな~。

考えどころです。

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