2017年10月14日土曜日

直感力

この時期
草むらに飛び交う赤とんぼ。

日本の風物詩ですね。

でも私はそれを見て、思います。
「バッタだけには生まれ変わりたくないな」


公園に行くと子供達が虫籠一杯にバッタを入れているのを見ます。
捕まったら最後、生きて助かることは無い。
でも、人間の子供はそんなに怖くはないはずです。

草むらには、常にカマキリやハンミョウが共存していて
バッタを食らおうと隠れています。
さらに、トカゲやヤモリ、場所によってはカエルが潜む。
地べたには、天敵の蟻が至る所に行列を作り
草木の間には蜘蛛の巣が待ち構える。
上空に飛ぶスズメバチや足長バチは、最強の捕食者です。

時期が来ると、空に赤トンボの大群。
トンボは、上空から高性能カメラよりも優れた目でバッタを探しています。
下に居るバッタは、たまったもんではありません。

さらに上空には、スズメやハト、他様々な野鳥が天敵です。

そんなバッタに思考があったら・・・
きっと、その状況に心臓発作を起こすでしょう。(苦笑)

考えていたら生きていけません。
危機が迫ったときに「どうしよう?」では、遅いのです。
危機より先に、直感だけで動かないとすぐに何かに食べられてしまいます。
つまり、本能以外は生きる上で邪魔なのです。

「野生の動物は、すべてを直感する」
「考えるという事が存在しない」

と言われています。
死が隣り合わせの世界は、熟慮イコール即、死につながる。

直感を冴えわたらせたものが生き残る。
まさに、本能に生きている訳です。

人間と動物の違いは何か?
「考えるか否か」が境界線だと言われています。

面白いことに・・・
人間に飼いならされた猫は、考えるようになるそうです。
その結果、野生の瞬発性が失われるのだとか。
野良猫は、触ろうとすると一瞬でバッと逃げる。
そこには、「考える」は存在しません。

犬も同じです。野良犬は、いやおうなしに噛みつきますが・・・
飼い犬は「噛んでも良いのか悪いのか」を、その瞬間に考えるようになるのです。

人間とは「考える生き物」です。
ゆえに、直感を失ってしまった生き物ともいえます。

たとえば、路地で自分の目の前に突然、車が出てきたとします。
人間は、必ずそこで体が固まってしまいます。
「どうすればいいのか?」と考えた瞬間、脳が思考へ集中し
体に命令を出せなくなるからです。
野生の猫であれば、瞬時に本能で跳ね避けるでしょう。

直感力とは、超能力に近いと言われています。
武道の「気配を感じる」というのも同じ部類です。
地震を予見したり、人の不幸を予見する。
これも直感力の一種といえます。

人は、そんな能力を持っている者を・・・
超能力者とか天才と言います。

今、日本で一番注目されている中学生がいますね。
将棋の天才、藤井四段です。

先日、彼のNHK杯の対戦解説を見ていたら
解説の中村太地6段がこんなことを仰いました。

将棋には「長考に好手無し」という言葉がある。
いくら長く考えても良い手が出てくるという事はあまりなく
一番最初の直感の手が最善手であることが多い。
藤井聡太は、直感で指すことが多く、その直感が恐ろしく正確。
直感力が他の人より群を抜いて秀でている。

これも、直感というのがいかに凄い力なのかを証明する事案です。

「長考に好手なし」
私の身の置く、住宅業界でもこの格言は当てはまります。
一生に一度の買い物である住宅。
お客様は、考えに考え、悩みに悩まれます。

間取りの打ち合わせを重ね・・・
「これに決めます!」と、笑顔でお帰りになられ
数日後「持ち帰って家で親族と熟考したら、考えが変わった」
と、間取りが全く変わることが良くあります。
でも、その後、打ち合わせを続けていくと・・・
「一番最初の案が良かった」となることが、とても多いのです。(^^;)

選挙でも同じです。
衆議院選挙神奈川4区では、4人が立候補しています。

自民党/山本朋広
立憲民主党/早稲田夕希
自民党無所属/浅尾慶一郎
希望の党/風間法子

先日、知人に誰に投票するのか聞いてみたら
「この中だと、草の根で顔も知ってる早稲田夕希が良いかな」
と、話をしていました。
で、一週間後、風間法子って誰?という話で盛り上がった中
彼は、ふと、山本朋広に投票する事にしたというのです。

理由を聞くと・・・
仕事仲間や取引先で色々な人の意見を聞き
「首相は嫌いだけど、自民党に入れておいた方が先々良いようだ」
と、決断したと言うのです。

これも、人間ゆえの判断方法なのでしょう。

「熟考を重ねる」
「長考に好手無し」

どちらが正しいのか?
人それぞれなのかな。

個人的な経験では、後者が断然です。
直感が熟考にまさっていた方が圧倒的に多い。

私は、第一印象をとても大事にしています。
第一印象こそが、人間に残された直感なのかなと思うのです。

「嫌な予感」
「気味悪い」
「虫の知らせ」

これらも、皆、直感です。

なるほど、となると・・・
超能力者というのは、動物により近い人間を指すのかな。
DNAの奥底にある本能に目覚め
直感力を身に着けたら
天才や霊能力者になる可能性があるという訳です。


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