2016年2月9日火曜日

なぜ勉強するの?

新聞の切り抜きが、まだまだ山のよう・・・
という事で、教育系で気になった記事を一斉放出します。

★池田清彦先生
皆さんの中には
「勉強なんかしたってしょうがないよ!」
と、思ったことがある人もいるでしょう。
むしろ一度も考えた事もない人の方が珍しいと思います。
成功した大人はしたり顔で
「勉強をするのは一流大学を卒業して、大企業に就職し、安定した生活をするため」
と答えるかもしれません。

でも、スティーブジョブスのように
大学を卒業しないで大成功した人もいます。
では、何のために勉強をするのでしょう?

苫野一徳は著書『勉強するのは何のため?僕らの答えの作り方』の中でこう言います。

「勉強する意味は、あえて言うなら自由になるためだ。」

何だ、正解があるじゃないか。
と、思ってはいけません。

自由は万人に共通する正解では無く
自分にとって一番望ましい状態のことです。
自由を得るためには「力」が要する。
その為に勉強をする。
シンプルだけど素敵な考え方だと思います。

内田樹が著書『修業論』の中でこう言っています。

修業とは
あらかじめ設定されたゴールを目指して努力する事では無く
一生懸命やっているうちに
昨日の自分と違った自分になっていることに
気が付く事だ。
勉強も実は修行と同じだ。
勉強をしなければ、自分の新しい可能性を発見する事が出来ず
つまらない人生になるよ。

★児美川浩一郎先生
大企業・正社員モデルへの信仰は、もう辞めるべきです。
大卒者55万人に対し、従業員5千人以上の大企業の求人数は5万以下です。
すでに終身雇用制度は崩壊していて、非正規社員が多くの企業を支えている現状です。

中小企業では、希望退職を募って人員削減をしているところは、いくらでもあります。
「正社員になれば、一生安泰」「就職できればいいんでしょ」
と学生が考えているのだとすれば・・・
大学のキャリア教育は、見事に失敗です。

誰かに教えられた通りでなく
視点をずらして物事をみる。
そんな現代的な教養を、大学で得てほしい。

就職したらゴールでは、人生は開きません。就職後の人生の方が遥かに長いのだから、生涯学び続ける姿勢を大学で身に着ける必要があります。

自分の人生なんだから、ちゃんと自分に責任をもたなくちゃ。

それを最初に問われるのが就職活動で・・・
みな、大学や親に依存しすぎており
多くの学生が生まれて初めて、挫折を味わいます。

その時、親が心配して介入すると
子供の依存心が無くならない。

そんな人材は、企業も欲しくないし・・・
将来、本人がキャリアを切り開く邪魔になるだけです。

★小泉文子先生
出産後、短くとも3年
いや、就学前まで・・・
働く女性が育児に専念できる環境が必要です。
「預ける」は教育ではないし、「イクメン」もよろしいですが
母親の愛情は、なにものにも代え難い。

赤ちゃんは、おっぱいに触れて飲んで
その安心した感覚を土台に育ちます。

仕事だけでなく子育ても
あらゆることに、女の人は賢くあってほしい。

女性が子育てをするのは、社会にとってもプラスですよ。
子供のによって訓練された女性が
どれほど素晴らしい力を持つか。

何より、忍耐力がつくし
何事にも即時即決で対応せざる得ないので
高度な判断力も付きます。
それを女性のキャリアとして
認めてほしいですね。

★よしもとばななさん
人間は一度くらい深く内側に入る時が無いと成長しない。
学生時代というのは、そのためにあります。

皆、成長無く子供のまま大学を卒業してしまう。
だから、就職してから
「なんで俺はこんなに大変なんだ」
「なぜあんな奴に頭を下げなきゃならないんだ」
と感じたりすることが多くなり
やがて辞めてしまったり、鬱になったりして、また一層落ち込んでいく。

だから私が、言ってあげたい。

もし今、あなたが学生なら
良い子で勉強なんかしていないで
何かにがむしゃらになってくださいと。

そうすれば、嫌でも自分の限界や能力が分り
絶望的にがっかりするだろうけど・・・
大人になれる。

めちゃくちゃに恋愛したり
スポーツの部活でやっと手にしたポジションを奪われたり
時にはいじめられたり

そういう目に合って・・・
自分の内側に入ってしまい
「うちの子は一か月も部屋に引きこもって出てこないの」
と、親が心配するようなことが無いと・・・

結局、人間は、大人になれないと思います。

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