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2016年12月9日金曜日

原子力誘致と裏金

東京新聞の「それゆけ安全マン」の第2回目です。

※登場する高木孝一とは・・・
下着ドロボー疑惑で復興大臣を辞任した自民党の高木毅氏の父親です。
1979年4月~の4期16年間、「原発銀座」と言われる敦賀市の市長だった御仁です。
高速増殖炉もんじゅを誘致し、試運転に同意した歴史的人物です。

※下記は、1983年1月26日
石川県羽咋郡志賀町の商工会主催の「原発講演会」に招かれ
講演を行った当時福井県敦賀市の高木市長の話です。

■解説
電源三法交付金とは・・・
原発の建設促進と円滑な運転のたに立地する地方に交付されるお金である。
原発の出力・発電量・核燃料の貯蔵量に比例して算出される。

■高木孝一

三法以外の金、まあ、裏金ですね。裏金!
三法の金は、三法の金としてもらうけれど
その他は、やっぱり地域の振興に対しての裏金をよこせ!協力金をよこせ!
というのが、それぞれの地域である訳でございます。

例えば、敦賀市の場合

敦賀2号機の金が7年間で四十二億円も入ってくる。
三法だの金が7年でそれだけ入ってくる。

ただ、「もんじゅ」がございますとねえ・・・

万が一の危険がねえ・・・
というわけで・・・
入ってくる金が六十億円になろうかと思っている訳でございます。

まあ、そんなわけで

短大は建つわ、高校は出来るわ、五十億円で運動公園は出来るわね。
そりゃあ、もうタナボタ式の街づくりが出来るんじゅなかろうか。
そういうことで・・・
私は、皆さんにぜひ、原発をお勧めしたい。

私は、信念を持っとる!
えー、その代わりに・・・
100年経って、生涯のある子が生まれてくるやら
生まれた子供が全部障害者になるやら
それは分かりませんよ。
分かりませんけど・・・
今の段階では原発をおやりになった方がよいのではなかろうか。
こういうふうに(信念で)思っております。

■解説

この講演が功を奏してか、会場となった志賀町には
北陸電力の志賀原発一号機が建設され、運転を開始した。

金づるとして名前が挙がった高速増殖炉もんじゅは・・・
この演説の二年後である1985年に着工。

1994年に試験運転を開始。


翌1995年にナトリウム漏れ火災事故をお越し運転を停止。
2010年5月に運転を再開するも・・・
同年8月にふたたび事故を起こし運転停止。

運転を行っていない間・・・
1日に5500万円の税金をかけて維持をつづける。
今まで、一ワットも発電をしていない。

もんじゅの中に入っているプルトリウムは・・・
少なくとも長崎型原爆の100倍以上と言われている。

敦賀市内には、もんじゅを含め、三基の原子炉があり
さらに153.8万キロという日本最大級の原発二基の増設も決まっている。

その下には、分かっているだけでも
3本の活断層が走っている。


凄いですね。
ズブズブとは、このことです。

もう、原発誘致の裏で、金が飛び交い・・・
県知事から市長を筆頭に・・・
地方公共団体から、地方経済が、電力会社と日本原電に買収されてしまっていたという現実。

その裏で手引きしているのが、自民党の国会議員や地方議員。
そこに、底知れぬ利権網が生まれていた。

もちろん、裏社会の人たちも携わり・・・
まさに三位一体どころか、六位一体。

原発誘致に日本一多大な尽力をした市長の息子は
若き頃の過ちである下着泥棒も、警察に揉み消され
その地方一の立身を遂げて、国会議員となる。
そして、利権の力で、一国の大臣になれてしまうという。

なんとも、夢のような話です。

それが、原発の立地する日本各地の地方で・・・
今まで、平然と行われてきた現実。

そして、今なお、その金の力に抗らうことが出来ず
原発は止めることが出来ない。

何十年も、地方自治を懐柔してきた・・・
東京電力・地方自治・政治家の三位一体の強大さ。
その利権に群がる地方企業や人々。

今、我々国民はその一地方のズブズブな違法行為に
完膚なきまでに打ち負かされている訳です

子供達の未来を想う1億人の心が・・・
一企業の裏金に負けてるのです。

なんとも、情けない。
なんとも、日本国民として、恥ずかしい。

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