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2015年5月15日金曜日

乾式セルローズファイバー

当社売主の「鎌倉市山崎」の建売住宅
http://www.heisei-shonan.co.jp/urinusi/yamazaki.html

床下の断熱材を施工しました。



日本製紙木材株式会社の「スーパージェットファイバー」です。
http://www.jet-npl.com/

在来工法最強の断熱材と言われており、床下からの通気を完璧に防いでくれます。

さらに、当社のような根太工法の場合・・・
大引き90角の下と根太45角の上にシートを張り、その内部にセルローズファイバーを吹き込むため、断熱層の厚さは135mmとなります。

一般的に使われる「押出法ポリスチレンフォーム保温板」の場合、厚みは45mm~60mmとなります。

よって、おおよそ3倍の厚みです。(^^)

押出法ポリスチレンフォーム保温板は、大きな欠点があります。
それは、根太の間に挟むということ。
つまり、根太部分は、保温材が入りません。

根太が保温板の役目を果たすこととなります。
257mm幅の保温板を、303mmピッチの根太に差し込んでいきますが、この根太と保温板に隙間が生まれます。

根太は、間隔を寸分違わず施工するのは困難です。
一本一本、コンマ数ミリの狂いが出ます。

例えば、根太の間隔に0.5mmの狂いが出ると、そのまま隙間となってしまうのです。

さらに、イレギュラーな箇所は、目視しながら保温板をカッターで切って充填する必要があり、木工事が主眼の大工さんが、断熱材を完璧に施工することは難しいと言ってよいです。

もっというと、内壁や浴室部の「床下からの通気止め」を行わない業者が多く・・・

そうなると、いくらキッチリ施工しても、床下の内壁の隙間や給水管や排水管の回りから、バンバンと外気が室内に入って来てしまうのです。

セルローズファイバーは、断熱専門業者の責任施工となります。
施工前に特殊専用シートで気密をとるので、通気止めの必要も無い。
施工後は、断熱保証まで付きます。

今まで、当社が標準で使用してきたのは、現場発泡硬質ウレタンフォームです。
これも専門業者が行うとてもすぐれた施工方法ですが、関東一円を網羅する施工店では、床下は固形断熱材が標準でした。
当社が採用した固形断熱材の最高峰「旭化成のジュピー」をもってしても、施工後の住宅において、底冷えが完全に解消することが出来ませんでした。
(一般断熱材の家に比べてはるかに暖かい家にはなりましたが・・・)

その理由は、前記根太の特性と、「根太痩せ」です。

床下の下地材である根太は、無垢の杉材です。
特一等の乾燥材ではありますが、ミリ単位で必ず痩せます。



上記写真のように完璧に施工しても・・・
1年たらずで、根太が乾燥痩せを起こします。
0.2mmでも隙間は隙間。冷気はその隙間を突いて、床捨て貼りと断熱材の間いに入り込んでくるのです。

結果、根太の上に乗る床材を冷やすこととなるのですね。

セルローズファイバーは、それらが一切関係ない。
根太が痩せても、根太が等間隔でなくても、大丈夫。
火打ち柱や隅部の収まりを気にする必要もない。
通気止めをとる必要もない。
排水管や給水管の回りも同様。

下の写真は、現在建築中の稲村ケ崎の注文住宅のスーパージェットファイバーの施工直後です。
(クリックすると拡大します。)




遠藤大工。


天井・壁、全てをシートで覆い、その中に充填しました。
一切の隙間がありません。


電気配管回りもこの通り。
このシートの裏側にミッチリとセルローズファイバーが入っているのです。

この断熱材は、断熱性能以外にも、特典があります。

①高い遮音・吸音性
②虫を寄せ付けない
③リサイクル&エコロジー

じゃあ、なぜ皆、使わないのか??

それは・・・
とても、高額だからです。

一般の工務店で、30坪の家を建てるとき・・・
「断熱をセルローズファイバーにしたい。」と言ってみてください。
だいたい、追加費用として80万円前後の金額を提示されます。

断熱材だけで、80万円の追加と言われたら・・・

多分、皆さん、止めますよね。

80万円出したら、2kwの太陽光発電を搭載できますものね。
80万円出したら、輸入キッチンに出来ますものね。
80万円出したら、TES床暖房を敷けますものね。

でも・・・
良い物は良いのです。

当社は、建売住宅で標準採用したいと思っています。(^^)

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